おっさん目線で採点する「東急プラザ銀座」 会社帰りなら「地下」がおススメ

この春、東京はニューオープンラッシュ！　銀座、新宿、恵比寿と魅力的なショッピング＆グルメスポットが続々誕生。どの施設も、日本初上陸や人気行列店など注目度の高いテナントをそろえている。

では、実際に行ってみるとどんな感じなのであろうか？　一般のごくごく普通の会社員にとって、どれだけ新施設は使えるのか？　いつもの会社帰りにお財布に優しくどれだけ楽しめるのか、勝手に潜入調査をいざ決行！

「東急プラザ銀座」は2016年3月31日に銀座・数寄屋橋にオープン。西銀座通り（外堀通り）と晴海通りに面し、地下鉄銀座駅からはすぐ、日比谷駅、有楽町駅からも徒歩圏内とアクセス性は文句なし。

ハイブランド中心の低層階と和をテーマにしたショップ中心の高層階

現地に到着すると、まずバリー、エンポリオアルマーニ、グローブ・トロッターをはじめとするハイブランドの旗艦店が並ぶ1階に圧倒される。どこもそれぞれのブランドらしさを生かした佇まいで、1日の仕事で疲れた身にはまぶしく、冷やかしでも店内に一歩を進めることがためらわれる。欲しいものがあっても、休みの日に改めて訪れたい感じだ。

そんな1階路面店の中で、建物の一番新橋寄り（みゆき通り側）にあるのが、「Me's CAFE & KITCHEN at METoA Ginza」。三菱電機の技術に気軽に触れられるイベントスペースに隣接したカフェレストランで、大きな窓が通りに面していて入りやすさ◎。グルメバーガーなどディナーを楽しむのもよいが、お茶でも飲みながら、自宅に帰る前にほっとひと息つくのもアリ。西銀座通りに面したカウンター席には、電源付きなのもうれしい。

1階正面の長いエスカレーターは３階へと直通（２階はおもに１階ハイブランドショップが２フロアで展開）。３階から５階はファッションゾーン。会社でむしゃくしゃした時の衝動買いに注意が必要。

シンガポール発のお茶の専門店「TWG Tea」（３階）では、さまざまな種類のお茶を展開。人気のマカロンももちろん販売中だ。

６階は、日本の目利き力、繊細さ、職人技がテーマ。コスメや生活雑貨など、和をテーマにしたショップが並ぶ。ファッションゾーンよりも（予算的な）敷居が低いので、買う可能性が高い分、ウインドゥショッピングもより楽しい。

６階には大阪で80年の歴史を持つ「丸福珈琲店」も注目。ハヤシライスやハンバーグサンドなどに自慢のコーヒー、ミニデザートが付いたディナーセットも展開しているので、雰囲気ある中で軽く夕食をという時に使えそう。

また６階で注目すべきが「KIRIKO LOUNGE」。約27メートルもの吹き抜けの空間に、銀座の街を一望できるラウンジだ。ここでは「数寄屋橋茶房」でゆったりお茶することもできるし、パブリックスペースも充実しているので、無料でちょっとひと休みすることも可能。切子をイメージした解放感あふれる贅沢な空間で見る銀座の夜景はまた格別だ。

７階には、日本ならではのカルチャー発信をテーマにしたフロア。会社帰りの寄り道にうってつけの「HANDS EXPO」がある。東急ハンズの進化系というような、「和・食・都・美・知」の５つのゾーンで構成されたショップ。ハンズでおなじみの便利アイテムやキャラクターグッズがずらり勢ぞろいする。個人的には、カレー味やワサビマヨネーズ味などのパウダーを付けて味わう「シャカシャカさきいか」が気になった。

８、９階は「LOTTE DUTY FREE」が鎮座。銀座を訪れる訪日外国人客や海外へ旅行する日本人しか利用できないので、なかなか縁がないかも。

気負わず小人数のグループで楽しみたいグルメゾーン

そして、いよいよグルメゾーンだ。

10、11階の2フロアで展開される「GINMACHI DINING」では、日本初上陸となるシドニー発のモダンギリシャレストラン「THE APOLLO」（11階）や「Guy & Jo's Hawaiian Style Cafe」（10階）などさまざまなスタイルの食事を楽しめる。どちらかというと、一人で夕食をというより、何人かで訪れるタイプの店が多いが、和食も中華もアジアンもなんでもあるので使い勝手は抜群。取材時には、スペインバル「LA BODEGA」の行列が目立っていた。また、丸の内に6ある「KITTE」で行列の絶えない人気店として有名な「回転寿司 根室花まる」（10階）もあるが、KITTEよりもまだ行列が短いので穴場としてオススメだ。

屋上にある「KIRIKO TERRACE」は、GREEN SIDEとWATER SIDEに分かれていて、ベンチなど休憩スペースも多く無料で利用できる。また、「櫻ノ茶屋」では、和の素材のディップソースで食べるフライドポテトが人気のようす。

テイクアウトに重点を置くなら、B1&B2の「GINCHIKA MARCHE」は要チェック。「THE CITY BAKERY」（B2）で朝ご飯用のパンを買って帰るもよし、「キャビアハウス＆プルニエ サンドイッチハウス」のキャビアやスモークサーモンなどのゴージャスなサンドイッチで決めるのもまたよし。

疲れを取るには甘いものが一番！ということで、京都発のアイスクリーム「ハンデルスベーゲン」や、「GRANNY SMITH APPLE PIE & COFFEE」のアップルパイをお土産に帰るのもありだろう。

「すきやばしイマカツ」のカツ弁当や好きな主菜・副菜を選ぶことができる「Dexee Deli」のテイクアウト弁当もオススメだ。

ほかに、10階にあった「根室花まる」の立ち食い店や和パスタの「こなな」、ラーメンの「ふぐだし潮 八代目けいすけ」などカジュアルに楽しめるグルメもそろい、お酒派にはワインショップ併設のバルで生ハムやチーズを味わえる「徳岡」や、タリーズ初のバールスタイルの「タリーズコーヒー プライムファイブ」にもお世話になりそう。

【総合評価】

★★★☆＊

【総評】

全体的に、銀座という土地柄もあってか少々敷居の高い印象。ハンズや和を意識したテーマ付けなど、訪日観光客だけではなく普通に日本人でも楽しめる内容。気楽に休めるパブリックスペースが多い点は高評価。グルメのラインナップも素晴らしい。会社帰りにふらっと立ち寄るなら地下のみで、1階から上はお休みの日にじっくり見て回りたいタイプの箱か。