いざというとき「ツナ缶ランプ」を使うのは、素人には結構難しそうです
ここ数日ツイッターなどでは、日ごろからできる対策から、いざというときのサバイバル術まで、さまざまな情報が乱れ飛んでいるのだが、中でも注目を集めたのがこれ。
【身近なモノ活用術】ツナ缶の油を利用したランプです。缶に穴を開け、芯を差し込みます。芯には綿のひも等が良いそうですが、コーヒーのフィルタをこよりにして作ってみました。2時間位もちます。もちろん中身も食べました(油が減ってヘルシーかも) pic.twitter.com/cqqeOFN7f0
— 警視庁警備部災害対策課 (@MPD_bousai) 2013年11月28日
2013年に警視庁の災害対策課ツイッターが紹介した、「ツナ缶ランプ」だ。身近なツナ缶に穴を開けて、芯を差し込んで火を点けるだけで、ツナの油が燃料となってランプ代わりになるという。しかも、火が消えた後はおいしくいただけるというおまけつきである。
というわけで、実際に試してみました
これなら、灯りと食料、2つの備蓄が1つで済むかも! というわけでJタウン探検隊では、実際に試してみることにした。
取り出したるは、近所のコンビニで買ってきた普通のツナ缶である(うっかり、隣のノンオイルのを買いかけた)。
さて、ネット上で紹介されている作り方によると、「まずは缶の中心に、金槌と釘などを使って穴を開ける」。
ん? 金槌に釘?
金槌はともかく、釘なんて我が家では常備していない......。ましてや、編集部には置いているわけがない。しょうがないので、缶切りを借りてきて穴を開けることにするが――。
穴が開くことは開いたのだが、小さなサイズのものが精いっぱい。なんとかこじ開けて、後述の「芯」を差し込む――が、穴が小さすぎて、全然入ってくれない......。
ティッシュでも代用OKらしいけど
だが、こんなこともあろうかと、ツナ缶はもう1つ用意してある。
調べたところによれば、普通にフタをちょっとだけ開けて、その隙間に芯を差し込む形でも、問題なく着火できるそうなので、今回はその方法で行くことに。
あとはこの芯にオイルをしみこませ、そこに火を点ければ、ちょうどアルコールランプやろうそくの要領で火が灯る、というわけである。
さて、この芯だが、「綿などでできたひも」を使え、とある。
うーん、こいつもウチにはない。
またまた調べてみると、上記のツイートで紹介されている「コーヒーフィルター」や、あるいはティッシュなどをこより状にしたものでもOKなんだそうだ。なので、ティッシュで代用する。
差し込んだ姿はこんな感じ。
さあ、芯にオイルがしみ込んだところで、いよいよ点火である。
全然着火しない
......燃えねえ!
かなり長いこと芯に火を向けていたが、全然火が点く気配がない。それどころか、ティッシュ自体が目に見えて焦げている。オイルのしみ込み不足だ。かなり念入りにしみ込ませたつもりだったのだが......。ティッシュの材質の問題か? 鼻セレブか? 鼻セレブじゃ燃えてくれないのか?
苦闘することしばし――。
ボッ。
記者A「あっ、燃えた!」
記者B「燃えました!」
シュー......。
記者A「消えた......」
記者B「消えましたね......」
最後の最後、もう撤収しようかというタイミングでようやく火が点いたものの、耐久時間はわずか数秒。夢のツナ缶ランプはあっけなく消えたのであった。ちなみに、上手い人がやれば2~3時間はもつそうだ。
正直なところ、記者は並外れた不器用なので、記者ができなかったからといって有用性を疑うのは、ツナ缶ランプがかわいそうではある。
ただ、日ごろインドアな生活を送っている人が、いきなりやろうとしても、たぶんすんなりとはいかないような気がする。火事などのリスクも考えると、素直に懐中電灯などを用意しておく方がよさそうだ。
いざというときの緊急手段として、覚えておいて損はないとは思うけど――。