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日本のセブン‐イレブンで最初に売れたのは「サングラス」...鈴木会長ゆかり、豊洲の1号店に行ってみた

城戸 譲

城戸 譲

2016.04.09 11:00
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セブン&アイ・ホールディングス(HD)の鈴木敏文・会長兼最高経営責任者(CEO)が引退する。鈴木氏といえば「セブン‐イレブン・ジャパン」を立ち上げ、日本にコンビニエンスストア文化を根付かせた人物だ。

そんな「セブン‐イレブン」の日本1号店が、東京・豊洲(江東区)にある。1974年5月15日にオープンした、この店舗。初日の一番最初に売れた商品は「サングラス」だったという。セブン42年間の原点に触れてみたいと、豊洲店へサングラスを求めに行った。

「豊洲店」店舗外観
「豊洲店」店舗外観

店内にサングラスは見当たらなかった

日本経済新聞の「私の履歴書」をまとめた、『挑戦 我がロマン』(日経ビジネス人文庫)では、鈴木氏が豊洲店開店初日をこう回顧している。

「早朝、雨の中、一人の男性客が入ってきて店内をぐるりと回り、カウンター横の八百円のサングラスを買った。セブン‐イレブン第一号のお客を今も忘れない」
『挑戦 我がロマン』
『挑戦 我がロマン』

豊洲店に到着するやいなや、すぐさまカウンターに目をやった。しかし40年前と同じ配置なはずはなく、サングラスは置かれていなかった。それどころか、店内のどこにも見当たらない。仕方がないので、代わりにアイマスクを購入した。「目を覆う」のはサングラスと同じだ。

アイマスクで代用しよう
アイマスクで代用しよう

近くの公園でアイマスクをしてみる。自撮りの練習をしてみたが――。

カモミール&ジンジャーの香りつき
カモミール&ジンジャーの香りつき

これは完全にヤバい人だ。背後の団地が、より不審者感を増幅させる。新興住宅地とあって、下校途中の小学生がぞろぞろと歩いている。「お兄さん、なにしてるの?」とでも聞かれたら、「事案」の仲間入りになってしまう。短期決戦にしなければ。腹を決めて、店頭に立った。

スズメを見て、気持ちをなごませた
スズメを見て、気持ちをなごませた

とはいえ、同じ画角に顔とロゴマーク、そして文庫本を入れるのは至難の業だ。カメラを片手に、もう片手には『挑戦 我がロマン』。高層マンション街ならではのビル風に、髪がなびく。

1枚目
1枚目

2枚目
2枚目

3枚目
3枚目

3分ほど試行錯誤したが、そろそろ精神的に限界だ。信号が変わるタイミングで、ツカツカと駅へ急いだ。鼻腔を突き抜ける、さわやかなカモミールの香り。春の訪れを感じた。

一番うまくいった自撮り
一番うまくいった自撮り

『挑戦 我がロマン』のあとがきで、鈴木氏は仕事の価値について、こう書いている。

「大切なのは日常的な意識の持ち方であり、挑戦する意欲を持ち続けることができるかどうかだ」

――挑戦する意欲とはなにか。改めて考えさせられる日になった。

セブン‐イレブン豊洲店
セブン‐イレブン豊洲店

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