101歳のおばあちゃんがきっかけ...ヒット中のパン焼き器「タミパン」誕生秘話
戦後の母の思いを形に 南部鉄器で蘇ったパン焼き器
鉄鍋で焼くパンを世に広めた「タミさん」こと近江タミ子さんは、及源鋳造の社長の御祖母様。なんと101歳になる、笑顔の素敵なおばあちゃんです。
タミさんは、食べ物のない戦後の時代に子供達のお腹を満たしてやりたいと闇市でジュラルミン製の鍋を購入し、パンを焼いたのだそうです。砂糖の代わりにかぼちゃで甘さを出したりと、当時の苦労が伺えます。
そして食べ物に困らない時代になり鍋は一旦、物置へ仕舞われます。
20年後。物置から鍋を出したタミさんは再びパンを焼き、水沢のお孫さんへとお土産に持って行きました。
そのホッとする味に触れたお孫さんは「鋳物で作ってみたい」と思い立ち、南部鉄器で「タミさんのパン焼き器」を製造したのです。
これを使ってパンを焼くタミさんも「ジュラルミンのように焦げなくて良い」と太鼓判。100歳の記念にIH対応「タミパンクラシック」へとリニューアルし、時代に合った使いやすさを叶えています。
あたたかくて大きな母の愛をもったタミパンが、現代のお母さんによって子供達に愛情を伝えていけるのです。世代を繋げる素敵な逸品、ぜひ直に触れてみたいものですね。(ライター:M.)