ピーチウーロンを東北人は「レゲエパンチ」と呼び、北海道では「クーニャン」という
ピーチリキュールを烏龍茶で割った、女性に人気のカクテル......あなたは何と呼んでいるだろうか。実はこのカクテル、全国各地で、さまざまなローカル名で呼ばれているらしい。
Jタウン研究所は都道府県別にアンケート調査を行った(総投票数473票、2015年8月31日~2016年2月23日)。
はたして、その結果は――。
「ピーチウーロン」派vs「レゲエパンチ」派
第1位は「ピーチウーロン」、42.3%だった。ピーチリキュールと烏龍茶だから、ピーチとウーロンを足して、「ピーチウーロン」。そのまんまじゃないか、と言われそうだが、単純明快な方が覚えやすい。
地域的には、栃木県(50%)、群馬県(66.7%)、千葉県(44.4%)、東京都(39.6%)、神奈川県(50%)など、関東各県は「ピーチウーロン」派が優勢だ。大手酒造メーカーは、首都圏で定着している「ピーチウーロン」という名称を使用する場合が多いという。
そのためか関東以外でも、愛知県(72.7%)、大阪府(58.3%)、兵庫県(55.6%)、福岡県(100%)など、中部・関西・九州の主要都市をそれぞれ抑えた。全国的に多数派、いわば「共通語」の位置を占めていると言える。
第2位は「レゲエパンチ」、33.6%だった。宮城県(85%)、岩手県(75%)、山形県(100%)、秋田県(100%)、福島県(100%)と、東北各県では、「レゲエパンチ」派が圧倒的に多かった。
そもそも「レゲエパンチ」は宮城県が発祥の地と伝えられている。仙台市内のショットバーのバーテンダーが、常連客の女性のリクエストに応え、このカクテルを開発したそうだ。その女性がレゲエ好きだったことから、「レゲエパンチ」と呼ばれるようになったとのこと。
......という訳で、東北に「レゲエパンチ」派が多いのは当然と言える。逆に、東北以外で「レゲエパンチ」派が優勢な県は、茨城県(50%)、長野県(75%)、三重県(66.6%)などである。
このカクテルの呼び名に関しては、「ピーチウーロン」派と「レゲエパンチ」派が勢力をほぼ二分している。だが、やや優勢なのは「ピーチウーロン」だった。
また第3位の「クーニャン(中国語で「少女」の意味)」は12.3%。北海道では、この「クーニャン」が最多の73.9%を占めた。関西圏でよく使われるという「上海ピーチ」は確かに大阪府・兵庫県で一定の得票があったものの、マイノリティーにとどまる。第5位の「ペシェ・ウーロン」は鹿児島県で使用される例もあるが、少数だった。