「ほぼ毎晩『あの声』が響くお隣。同居してるおじいちゃんは外に追い出され...」(神奈川県・50代女性)
気になる騒音の中で、ちょっと恥ずかしいのが、夫婦や恋人同士の「営み」に関するものだ。このコーナーでも過去に取り上げたことがあるが、今回届いた体験談は、さらに強烈なものだった。
これまで平和だった、神奈川県のTさん(50代女性・主婦)の暮らす住宅街。そこに、一組の夫婦が引っ越してきたことから、ご近所の人々は神経をすり減らすことになる。
女性の叫ぶような声が...明らかにアレ
数年前の話です。隣の家の奥さんが、70代で亡くなられました。急な病気だったとのことで、後には同年代のご主人(以下、普段呼んでいたとおり「隣のおじいちゃん」という風に書かせてください)が残されました。
隣のおじいちゃんとは私たちも長くお付き合いがありますが、真面目で少し気弱な方です。奥さんが亡くなって気落ちされた様子でしたので心配していましたが、間もなく、他所で暮らしていた息子さん夫婦(30代、子どもなし)が越してきて、同居することになりました。
ところがそれ以来、毎晩のように、女性が叫ぶような声がお隣から聞こえるようになりました。そう、明らかに夫婦の行為に伴うあの声です......。
その間、おじいちゃんは車の中でぽつんと
始まるのはいつも夜遅く。こちらはもう寝ている時間なので、毎度毎度、嬌声に浅い眠りを覚まされます。言うまでもありませんが、気分は最悪です。
あまりにも不快なので、すぐにお隣に苦情を言いに行きました。しかし当人たちは出てくることはなく、玄関に顔を出したのは隣のおじいちゃんです。
「本当に申し訳ない。一時的にいるだけで、そのうち出ていく予定だから、どうか勘弁してください」
おじいちゃんに頭を下げられては、こちらも引き下がるしかありません。しかし、その後も夫婦は行動を改めることはなかったのです。
気を付けてみると、コトが始まる直前になると、おじいちゃんが家を出て、駐車場に停めている車に乗り込むことに気づきました。そして、どこかに出かけるでもなく、そこで時間をつぶしているのです。そう、行為の間、体よく家から追い出されているわけです。夜空を見上げながらぼんやりしているおじいちゃんを窓から見ていて、(そして響く夫婦の声を聴いていて)私は思わず泣けてきてしまいました。
民生委員さんが注意して...
我が家のあたりは、家が密集した住宅街です。うちだけでなく、ご近所の家々にも例の声は聞こえていました。「うちなんか子どもがいるのに、このままじゃ教育上もよくない」と何人かがやはり苦情を言いに行きましたが、私たち同様おじいちゃんに謝られてはそれ以上も強く言えず......。
とはいえ、黙っているわけにはいきません。近所で話し合った結果、民生委員さんにお願いし、私を含め複数の証言者を連れて、改めてお隣に乗り込みました。さすがにこうなっては、息子夫婦も知らぬ顔はできません。しかも話はたちまち、近所一帯に広まりましたから、いくらなんでもバツが悪かったのか、夫婦はすぐに引っ越して行きました。
こうしてご近所に平和が戻りましたが、一番の被害者はおじいちゃんですよね......。一連の出来事の間はすっかり憔悴された様子でしたが、その後はほっとしたのかお元気を取り戻したのが、せめてもの幸いです。