品川駅「のぞみ」停まる必要やっぱりない!? 利用者の主張を検証する
Jタウン研究所は先日、新幹線「のぞみ」の停車駅についての調査結果を発表した。(参照:「のぞみ停まる必要なさそうな駅」東の横綱は「品川」、西は...?)
この記事には多くの反響が寄せられたが、特に多かったのが「『のぞみ』が停まる必要なくない?と思う駅」3位にランクインした、東京都の「品川駅」(14.2%)について。「いやいや必要だろ!」との反論が続出しているのだ。
そこで今回は、Jタウン研究所番外編として、「品川不要論」への反対意見をまとめてみた。
乗車人員は「京都駅」と僅差
その駅が必要か不要か、ひとつの判断材料として利用者数がある。JR東海の「業績概要・報告書」によると、品川駅の新幹線乗車人員(2014年度)は1日あたり約3万3000人だった。
この数値は、東京駅(9万3000人)、新大阪駅(7万4000人)と比べると少ない。しかし「必要なくない?」ランキング12位だった京都駅(3万5000人)とは僅差。一概に利用者が少ないとは言えない。では、それぞれの反論を見てみよう。
東京駅より「乗り換えが便利」
最も多いのは、東京西部や千葉県からアクセスするとき、東京駅より品川駅の方が簡単に乗り換えられるというもの。たしかに千葉や三浦半島方面からの場合、品川乗り換えの方が早く到着できるようだ。
「東京は総武線ホーム遠いのよ」
「品川は総武線への乗り換えが東京より便利」
「品川の乗り継ぎの便利さわかってないない人大杉」
「JRおでかけネット」(JR西日本)の記述によると、横須賀線・総武本線と新幹線の乗り換えは、東京駅の15分に対し、品川駅は8分が標準とされている。大荷物を抱えて新幹線に乗ろうとすると、やはり所要時間が短い方が良い。そのあたりは品川に分がありそうだ。
新宿からの場合には、東京乗り換えでも(中央線15分+乗り換え15分)、品川乗り換えでも(山手線20分+乗り換え10分)、どちらも所要時間は30分だ。であれば、東京駅より出発時間が遅く、到着時間が早い品川駅を選ぶ人も多そうだ。
これから発展するから...
今後の発展を織り込んだ意見もあった。品川駅は2027年、中央新幹線(リニア)の始発駅となる予定。駅周辺の再開発も進み、「品川シーズンテラス」(参照)のようなオフィスビルも続々と建設されている。また羽田空港に近いこともあり、東京五輪関連の輸送需要も増えそうだ。
新幹線品川駅が開業した本来の目的は「輸送力強化」。東京ではなく、品川始発・終着の列車を設定することで、さらに運行本数を増やせると期待されているのだ。それを念頭に置いた、
「品川は本来増発するために新幹線をプールするために作ったんだぞww」
といったツイートも出ている。