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イナゴソース人気が凄い! 昆虫から作った調味料は「まったく未知の味」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.12.07 17:00
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何にも例えようのない、全く未知の味

そもそも、田中さんがイナゴソースの開発を思い立ったのは2013年のこと。

「醤油発祥の地である和歌山県湯浅町に残る伝統的な醸造技術を活かして、何か全く新しい商品をつくれないか。そういった思いから、このプロジェクトをはじめました」

最初から、昆虫を使おうと思っていたわけではないという。ただ、田舎に残る地域資源の「見える化」をコンセプトとするいなか伝承社では、以前からタニシやアユなど野生生物を食べるイベントを実施していた。

そのため、プロジェクト開始直後から「野にあるものを使う」という方向性は固まっていたと田中さんは語る。

「最初に目をつけたのはドングリだったんですよ。和歌山は備長炭の産地として知られているので、炭の原料となるウバメガシから採れるドングリはぴったりだと思ったんですが......、ダメでした。炭を製造するために伐採し過ぎてしまったらしく、ドングリは全て植樹に使うらしいんです(笑)」

その後、川に住む淡水魚で魚醤を作ろうと試みるも断念。試行錯誤のうえ見つかったのが「イナゴ」だったという。湯浅町の醤油醸造元に企画を持ち込み、翌14年に試作品が完成したという。

これが、醸造をはじめたばかりの状態。イナゴの形が残っている
これが、醸造をはじめたばかりの状態。イナゴの形が残っている
9か月後にはほぼ液体状に。「絞り」の工程を経てイナゴソースが完成
9か月後にはほぼ液体状に。「絞り」の工程を経てイナゴソースが完成

完成した試作品は「和の鉄人」として知られる料理人・道場六三郎さんから絶賛を受けるなど、多くの人から好評だったという。これに確かな手応えを感じた田中さんは、本格的な商品化を目指し活動を開始。クラウドファンディングで資金提供を募集するも、目標金額の6%ほどしか集まらず不成立に終わるなど紆余曲折ありつつも、15年10月末の発売に至った。

発売以来テレビや新聞などのメディアに幾度も取り上げられたこともあり、売上は絶好調だそう。日本各地の「変なモノ好き」をはじめ、飲食店や食品会社の開発部からも注文が寄せられているという。

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