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老舗が仕掛ける新たな漬物スタイル 吉祥寺「漬物バー4328」に突撃!

at home VOX

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2015.11.27 20:00
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先日のアンケート次に来るのは「ぬか漬け男子」? ぬか漬けを自作する若い男性たちで、「ぬか漬け男子」の存在が明らかになりました。

とはいえ「本当にぬか漬け男子って存在するの……?」と半信半疑でいたところ、「住みたい街ランキング」常連の人気タウン・吉祥寺に「漬物バー」なるお店があるとの情報をキャッチ。ここに行けばぬか漬け男子に会えるかも? と、at home VOXが訪ねました!

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その漬物バー「4328(清水屋)」がある吉祥寺駅前のハモニカ横丁は、懐かしい雰囲気の漂う飲み屋街。会いたいのはぬか漬けおじさんでなくぬか漬け男子なのですが、大丈夫でしょうか……。

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歩いていると、「清水屋」の看板を発見! 道に面した座敷席の横にある階段を上がって、2階に向かいます。

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店内は漬物のイメージに反して、黒を基調にしたいかにも“Bar”な空間。カウンターに並んでいるのも20〜30代のお客さんが多く、平日の夜にもかかわらず、ほぼ満員です!

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5〜6人並べばいっぱいになりそうな、こじんまりとしたカウンターの中にいるのが漬物バー「4328」店長であり、吉祥寺の老舗漬物屋・清水屋の四代目でもある清水孝伊也(だいや)さん

ぬか漬け男子は本当にいました! しかも今どきなイケメン! 早速、お店で人気のおすすめメニューを頼んでみることに。

清水さん「うちの一番人気は、まずオリジナルメニューの『うずらキムチ』(300円)ですね。見た目は普通のうずらなんですが、しっかりキムチ味がきいていてお酒によく合います。次によく出るのが『清水屋セット』(500円)。その時期一番おいしいお漬け物を3種盛り合わせにしたセットです。食事メニューだとしっかりスパイスをきかせた『トムヤムチキン』(400円)がおすすめです」

どれも美味しそう……! ということで、さっそく注文してみました。

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こちらは一番人気のうずらキムチ。確かに見た目は普通のうずら卵ですが、食べてみるとしっかりキムチの風味が! キムチ味がしっかり染みた白身と、まろやかな味わいが残る黄身のコントラストがクセになります。なんでも、テレビ取材で訪れたマツコ・デラックスさんもお気に入りの一品だそうです。

清水さん「最初は普通の赤いキムチのタレで漬けでいたんですが、見た目の割に味が卵にうまく染み込まなかったんです。そこで、透明なタレに変えてみたところ、うまく染み込んで今の味になりました。結果としては、見た目のギャップもあって、看板メニューになってくれました」

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次に3種のお漬け物をおしゃれに盛り合わせた清水屋セットをいただきます。今回はきゅうりのキムチ、野菜のぬか漬け、しば漬けの3種類でした。ほどよい辛さのキムチ、ほどよい漬かり具合のぬか漬け、酸味がさわやかなしば漬けと、どれも違った味わいが楽しめるので、このセットだけでもお酒がぐいぐい進みます!

清水さん「キムチは辛さを控え目にしたり、にんじんは他の野菜より1日長く漬けたりと、漬物が苦手な人でも食べやすいように工夫をしています。『今まで漬物が苦手だったのに、美味しく食べれました』って言ってもらえると、本当に嬉しいですね」

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人気の食事メニュー、トムヤムチキンはエスニック風のスパイシーなタレに漬けた鶏肉をジューシーに焼きあげたもの。本格的なスパイスの風味とプリッとした鶏肉の食感で、しっかりとした食べ応え。お酒はもちろんのこと、ご飯にもよく合いそうな一品です

清水さん「若い男性のお客さんもよく来てくれるので、食事メニューにも力を入れています。本当は内緒なんですが、店に余裕があるときはちょっとアレンジを加えて、こっそり裏メニューを出したりもしてるんです」

■伝統の味を守りつつ、新しい漬物のイメージを作っていきたい

清水屋さんは、地元吉祥寺で70年以上続く老舗店。そこがどうして「漬物バー」という新しい挑戦に踏み切ったのでしょう?

清水さん「常連のお客さんから『清水屋さんの漬物をアテによく晩酌してるんです』と言ってもらうことが多くて。だったら、みんなで一緒にお酒を楽しめる空間を作りたいなと思ったんです」

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清水さん「あと、尊敬する祖父が守り続けてきた漬物の味や文化を、次の世代にも繋いでいきたいという思いもあります。バーでお酒を飲みながらお漬け物をつまむことで、『漬物=お年寄りのもの』とイメージを変えて、若い世代にも漬物文化に親しんでいってもらえたら嬉しいですね」

では、これから清水屋さん自体もどんどん変わっていくのでしょうか?

清水さん「お店のイメージや商品の売り方は変えていきたいですね。でも、先代から受け継がれてきた漬物の味は変えていません。守るものはきちんと守りつつ、新しいものを作る。このバランスが大事だと思っています」

確かに、バーという空間で昔ながらのお漬け物が食べられる4328には、この精神がしっかりと息づいているのが感じられます。しかも、清水さんの「清水屋改革」はお店のイメージチェンジだけにとどまらないそう。

清水さん「最近は、お店の常連さんに声をかけて週末にバーベキューをしたり、4328ナイトっていう音楽イベントを開いたりと、このお店を中心にどんどん人と人のつながりを広げていっています。客層も20代から60代まで幅広いので、年代をこえたコミュニケーションが生まれていくのが面白いですね」

お漬け物と音楽イベント……。他では見られない組み合わせですが、お漬け物という伝統的な日本の食文化を中心に、新しいつながりやムーブメントが生まれていく様はどこか希望を感じさせてくれます。

■清水屋四代目からぬか漬け男子たちへアドバイス

最後に清水さんから、ぬか漬け男子へのアドバイスをいただきました。

清水さん「ぬか漬けといえば、なるべく同じぬか床を使い続けて、『秘伝のぬか床』を作り上げるものというイメージがありますが、実はそれがぬか漬け独特の臭みの原因になっていることも。臭いが気になる場合は、古いぬかを3割ほど捨てて、新しいものと入れ替えてぬか床をリフレッシュさせてみてください」

清水屋のぬか漬けに臭みが少ないのは、このリフレッシュが秘訣だそうです。

清水さん「うちの店ではやっていませんが、ぬか床にビールを入れたり、にんにくを入れたりというアレンジを楽しんでみるのもいいと思います。邪道と思われるかもしれませんが、食べる人が美味しいと感じる味が正解自由に漬物を楽しんでくれる人が増えてくれるといいですね」

店舗情報

漬物バー4328

住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-1-8

電話:0422-22-7621

営業時間:21:00〜明け方、不定休

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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