人気とんこつラーメン店で「激辛高菜を先に食べてしまった」らどうなるのか
「博多で最も辛い高菜」を食べてみた
聞くところによれば、問題の高菜は唐辛子を大量に使った刺激的な味付けだったという。
そこでJタウンネット編集部は、辛子高菜のメッカである福岡で「最も辛い高菜」を提供しているという、とんこつラーメン「博多一幸舎」の東池袋店を訪れた。
先述したコピペの舞台となったラーメン店とは全く関係のない店舗ではあるが、両者ともに「博多ラーメン」「激辛高菜」という共通項がある。そこで実際に高菜を食べてみて、「本当にスープの味が分からなくなるのか」自らの舌で実験してみようと思う。
店内に入りカウンターに腰を落ち着けた筆者の目にとまったのは、「激辛注意!!」というシールが貼られた容器。もちろん、中身は高菜である。
もちろん、注文したラーメンが出てくる前に高菜単体で食べてみる。大量の唐辛子で漬けこんであるためか、箸を顔の近くまで持ち上げるだけで目が染みる。食べずとも伝わるその凶悪な辛さに少々尻込みしつつも、意を決して口に入れてみると――。
「辛い」というより、もう「痛い」のだ。比喩でもなんでもなく、味覚の限界を超えた辛さなのである。たった一口食べただけでで、舌は痺れ身体は熱く火照ってきた。確かにこれでは、店側の言う通りでまともにスープを味わうことはできなそうだ。
しかし、一人辛さに悶える筆者の元に運ばれてきたラーメンのスープを啜ってみると、その考えは一変した。とんこつラーメンのスープが、どこか「甘く感じる」のだ。
もちろん、長時間煮込まれた豚の旨みや塩辛さを全く感じないわけではない。ただ、それに加えて「濃厚で上品な甘さ」が感じられるのである。もともとクリーミーなスープということもあり、まさに甘露といった味わい。何口か食べるうちに、この不思議な甘味は消えてしまう。それが恋しくて、ついつい高菜に手が伸びてしまうのだった......。
というわけで、今回の調査をまとめると、
「高菜を先に食べると、スープ本来の味が分からなくなってしまうのは確かだ。その点でコピペに登場した店の主張は間違っているわけではない。しかし、先に高菜を食べた方がより美味しく感じられる場合もある」
となった。また、一幸舎東池袋店の店員によれば「そもそも福岡では、辛子高菜をそのまま食べることはほとんどないですよ」という。ラーメンの薬味やご飯のおかずとして食べるのが一般的なのだそうだ。
ちなみに、上述の店員は「うちの高菜は、昔はもっと辛かったんですよ」とも語った。あまりの辛さに客からクレームが殺到したため、2014年10月に味をマイルドに変更したのだそうだ。