覗き男の気持ちを知りたくて、記者も側溝のふたを買って道になってみた
ホームセンターをハシゴする
まずは編集部から便のいい、スーパービバホーム豊洲店(東京都江東区)へ。排水溝が見当たらないので、店員さんに聞くと「取り寄せ」とのことだった。肩を落としながら、都バスに乗り、北上してみる。
次に訪れたのは、コーナン江東深川店(同区)。屋外売り場へ行くと、断面がU字型になっている「U字溝」がズラリと並んでいた。これぞ側溝というべき、ポピュラーなものだ。約500円~という価格設定もうれしい。
しかし、このお店のU字溝は、すべてコンクリート製。電車で持って帰るには重すぎる。会社の総務から「タクシーは使っちゃダメ」と言われていることもあり、「グレーチング」と呼ばれる排水溝のふただけ買って帰ることにした。
グレージングの棚へ行くと、格子の細さや幅に応じた、さまざまな種類が並んでいた。「いちばん小さいが、格子は細かいものを」と思い、溝幅100ミリ、高さ19ミリのものを購入する。税込4298円。手痛い出費だ。
領収書をもらった。経費で落ちなくてもいいが、領収書をもらっておくことで、「これは仕事なんだ」と思えるのだ。片手で持つには重すぎるグレーチング。両手を駆使して、改札を抜け、地下鉄を乗り継ぐ。「何であの人は、スーツ姿で『側溝のふた』だけ持ってるんだろう?」。視線が痛い。