「子どもが生まれた途端、何者かから嫌がらせ。怪しいのは隣の子のいない奥さんだが...」(千葉県・40代女性)
何者かからの嫌がらせ。もちろん、気味が悪いことこの上ない。近所にどうも怪しい人間がいるのだが、直接聞くわけにもいかず、余計にモヤモヤする......。
千葉県のSさん(40代女性・主婦)の周囲で起こったのは、そんな事件だ。
ファミリーだらけの社宅で
20年ほど前の話です。
当時新婚だった私たち夫婦は、夫の勤め先の社宅に入居することに。その社宅には、私たちと同世代の若い夫婦が多く暮らしており、そのほとんどの家庭には、小さなお子さんがいました。
建物が築30年超と古いこともあり、子どもたちの騒ぐ声や足音が周囲に響くのは日常茶飯事です。とはいえ、皆さん「うるさいのはお互い様だよね」という暗黙の了解があり、
「昨日は騒がしくしちゃってごめんなさいね」
「こっちこそ、こないだはご迷惑かけてすみません」
といった調子で、円滑なご近所付き合いが続いていました(それに、お互い夫は同僚同士ですしね......)。
幸せいっぱいの家庭に「壁ドン」
私が入居して1年ほど経ったころ、同じ社宅の住人で、親しくお付き合いしていたAさんに初めてのお子さんが生まれました。皆さん祝福ムードで、Aさんも幸せそうな様子だったのですが、しばらくすると、どうも浮かない表情に。
「実はね......」
尋ねてみると、Aさんがこんな話を打ち明けました。
「子どもがちょっとでも泣くと、お隣から『ドン!』って壁を叩くような音がするの」
最初は偶然かと思っていたAさんですが、どうも「うるさい!」というサインにしか聞こえません。慌てて、そのお隣の住民であるBさんのところにお詫びに行ったのですが、Bさんは、「え、そんなことが? 私は知りませんよ」。
頼んでもない出前まで...
しかし壁を叩く音は止まることがないどころか、やがて自分の部屋の前に、ゴミが固められて放置されるように。さらに、頼んでもいない通販の品物や、中華屋さんから身に覚えのない大量の出前が配達されてくるなど、嫌がらせはどんどんエスカレートしているのだといいます。
Aさんが周りに聞いたところによると、Bさんは長らく子どもに恵まれず、それが原因かはわかりませんが、最近はご近所とのお付き合いもあまりしなくなったとのこと。
「音がする方向から考えても、Bさんが怪しいのは確かなの。でも、証拠もなんにもない人を疑うのも悪いし、外で会ったときとかは普通にあいさつされるし......もう、どうしたらいいのか」
子育ての疲れもあいまって、Aさんはすっかり疲れ切った様子です。いつでも相談に来て、とは伝えたものの、結局嫌がらせは止まず、しばらくしてAさんは社宅を出てしまいました。
あれから20年。Bさんが「犯人」だったのかどうかは、わからずじまいのままです。
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