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群馬県民「大河ドラマの舞台がいよいよ群馬に!」→未開の地のような演出に「......」

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.10.14 11:00
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吉田松陰の妹・文の人生を描いた2015年の大河ドラマ「花燃ゆ」は、10月11日の41話から舞台を群馬に移した。
山口で隠居同然の暮らしをしていた楫取素彦(かとりもとひこ)。群馬の近代化をリードできる人材として、明治政府から県令(今の知事)に任命される。義妹の文は、楫取一家と共に数百キロ離れた地に転居するが、そこで待ち受けていたものは――。

到着早々追いはぎに襲われる主人公←やっぱり群馬こわい

群馬編は次のような幕開けだった。

楫取一行は中山道を東に進み、馬車で前橋に到着する。からっ風の吹く土地らしく、絶えず土ほこりが舞い上がる。

県庁舎で素彦を下ろし、文と姉の寿の2人が残された。
「風が強い...」と車のカーテンを閉めた次の瞬間、拳銃から弾が発射される音が鳴る。「金目のものを置いていけ!」と彼女たちを襲ったのは追いはぎだ。

まるで西部劇を思わせる演出。西洋風の馬車に乗る人物がVIP級で、犯行がバレたらタダでは済まないことを、当時の群馬県人には分別がつかなかったのか。
一連のシーンを見ていた視聴者は、「グンマに行くなんて死ぬ気か」「群馬ってまだ山賊いるの?」と、やや皮肉めいた感想をネットに投稿した。

一行の窮地を救ったのは、三田佳子さん演じる1人の女性。彼女の雰囲気は女任侠みたいで、さしずめ幕末の和風カウガールといったところか。諸々やりすぎ感はあったけど、新たな展開に視聴者の胸が躍る。

ヨイショも忘れていないNHK

これらのシーンだけ見たら「群馬って野蛮だったんだな」と早合点することだろう。しかしNHKは、群馬の良いところも出演者たちにしっかり語らせている。

東山紀之さん演じる木戸孝允と劇団ひとりさん演じる伊藤博文は、次のように評している。

「これから群馬は、日本にとって重要な地となる」(木戸)
「だけど、かの地を治めるのはなかなか厄介じゃと聞いております」(伊藤)
「戦国の世から、要(かなめ)の地としていくつかの諸藩に分かれ、分裂、乱立を繰り返してきた...」(木戸)

難治の群馬。そのトップにふさわしい人物として木戸が白羽の矢を立てたのが、長州藩と新政府で要職を務めた楫取だったのだ。

地元民の反応は立場によって様々

番組最後に流れた予告は、昨年世界遺産に登録された「富岡製糸場」などが本格的に登場することを匂わせている。

群馬県は、昨年6月に推進プロジェクトを立ち上げ、本ドラマの盛り上げに精力を傾けていた。1年前に公式サイトとフェイスブックページを立ち上げたり、今年1月に県庁昭和庁舎2階に「ぐんま花燃ゆ大河ドラマ館」を開設したり、着物姿の女性2人の「文と寿おもてなし隊」が方々でPR活動したりと、様々なキャンペーンを展開している。

「ぐんま花燃ゆ大河ドラマ館」リーフレット(ぐんま花燃ゆプロジェクト公式サイトより)
「ぐんま花燃ゆ大河ドラマ館」リーフレット(ぐんま花燃ゆプロジェクト公式サイトより)

それらのサイトでは「近代群馬の礎を築いた男」「至誠の人」などともてはやされている楫取。ところが、地元(とくに高崎市民)からのウケは意外とよくない。
ドラマの展開と史実がいくつかの点で異なること、なにより県庁所在地を高崎から前橋にすることを決定した張本人だからだ。

群馬編をもっと前倒しして、高崎vs前橋の遠因について掘り下げた方が、低迷する視聴率もアップしたかも......。

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