まるでホグワーツ城?!津田塾大学のInstagramがすごい!
大学のキャンパスはその大学の学生でないと、あまり入る機会がない。それが女子大ともなれば尚更だ。今回紹介するのは、普段縁遠い女子大のキャンパスの様子を、美しい写真を通して発信しているInstagramのアカウントである。
東京都小平市にある津田塾大学。日本の女子教育の先駆者とされる津田梅子によって設立され、100年以上の歴史を持つ伝統ある女子大だ。非公式アカウントのinsta_tsudacollegeには、この津田塾大学小平キャンパスの建物や植物などの写真が集められている。都選定歴史的建造物にも指定されている「ハーツホン・ホール」の写真は特に印象的だ。
都選定歴史的建造物のハーツホン・ホールが美しすぎる!
津田塾大学小平キャンパスの最初の校舎として、1931年に建築されたハーツホン・ホール。
タイル貼りの洋式建築に和風の赤い瓦屋根を載せた帝冠様式のデザインだ。
伝統への回帰という昭和初期の建築界の傾向を反映した作品であることから、2001年には都選定歴史的建造物に指定されている。
赤いじゅうたんが敷かれているのは一階のみだそうだ。
陽が落ちるとハリーポッターのホグワーツ城のような雰囲気が広がる。
雪をまとった姿も幻想的だ。
もちろん、このInstagramはハーツホン・ホールのみならず、学内の四季折々の写真をアップロードしている。
このInstagramの「中の人」は、なんと写真を趣味にしている教員なのだそうだ。
さっそく、中の人にInstagramを始めた経緯を伺った。
津田塾の非公式Instagramを運営する先生にインタビュー
「清水寺のInstagramを見たことが、始めたきっかけです。外から訪れる人が普段目撃できないような、お寺の中での法要の様子などの写真がとても印象的でした。清水寺の歴史と伝統、観光地としての建物だけじゃない、そこにいる人の営みが感じられたんです。そこから、『自分が勤務する津田塾大学でも同じようなことができるのでは?』と思いつきました。」
京都の世界遺産・清水寺のInstagramでは、昨年9月より、プロの写真家による写真がアップロードされ、あまりの美しさに一時期話題となった。歴史ある寺院がインターネットを駆使し広報を行なっているという事実もさることながら、写真の臨場感は衝撃的だ。
津田塾大学で学ぶ学生の営みを伝えるために、象徴として据えられているのがハーツホン・ホールである。先生はその魅力を、「学び舎としてきた人々の思いが宿っているところ」だという。端正で清潔感があり、同時に緻密な論理性が感じられると語る、ハーツホン・ホールの姿は、写真からも十分に伝わってくる。
不定期更新とはいえども、写真を撮影し、加工処理を施し、アップロードをしているのはたった一人で行なっているというから驚きだ。運営は大変ではないのだろうか。
「所詮素人なので、思うように写真が撮れなくて苦労することはあります。『津田塾大学らしさ』と『季節感』を同時に伝えようとするのはなかなか難しいです。大学の公式な広報活動ではなく、全くの個人的趣味としてやっていることなので、時々『あれ、なんでこんなに必死で写真撮ってるんだろう』と思うことはあります(笑)。」
学生からはともかく、教員からも愛される大学というのは、なんとも珍しい。最後に、津田塾大学のどのようなイメージを伝えたいか伺った。
「『学びがおこる場所』として、100年以上の伝統をたたえた姿ですね。きらびやかに飾られているわけではないけれど、四季折々の花が割いて散っていくのを見つける楽しみがあります。」
Instagramはあくまで個人の活動であるが、聞くところによると津田塾大学の公式ウェブマガジンの編集部の顧問として活動に参加しているとのこと。たびたび写真も提供しているとのことなので、Instagramと併せてチェックしてほしい。