はためく「呪殺」の幟、響く読経、僧侶は躍り、末井昭さんがサックスを吹く! 45年ぶり再結成「呪殺祈祷僧団」の祈祷会に行ってみた
見る方もギクッっとする...末井昭さんも「サックス」で参加
今回の呪殺祈祷僧団再結成の発起人は、日蓮宗・本國寺の住職で、「天象儀館」に参加した劇作家としても知られる上杉清文さん。僧団員の数は忠臣蔵にちなんだ47人を目標としているが、現在のところ参加している僧侶は7人。今後も継続的な活動を行い、その中で名前通りの人数を目指すとのことだ。
会場で配られたビラのなかには、「戦争法案廃案」「安部政権退陣」「原発再稼働阻止」「売国奴に死者の裁きを」などといった言葉がみられる。と、なるとやはり「呪殺」の対象は現政権にあるのだろうか......。
しかし、Jタウンネットの取材に応じた同団体の中心僧侶の1人によれば、
「呪殺とは、殺人ではありません。神仏や死者の裁きを祈念し、他者や我々自身の煩悩を滅殺することを指します。であるので、特定の団体や個人を指して呪殺祈祷を行っているわけではないのです」
という。同氏はあわせて、「『呪』という字は『祈る』という意味で使っています」とも語った。祈祷の中では過激な言葉も見られないでは無かったが、文字通りの「呪殺」を図った1970年の「公害企業主呪殺祈祷僧団」とは、その目的を異にしていることは確かなようだ。
また、上杉さんの友人でもあり、呪殺祈祷では太鼓に合わせてサックスを吹いていた編集者・エッセイストの末井昭さんは、
「通常のデモだけじゃなく、このように少し変わった形でアピールした方が、見る人もギクッっとする。JKS47という略称とか、ちょっとキャッチーでお茶目な部分もあるけど、本物のお坊さんがやっているから、全部が全部ふざけているわけじゃない。その塩梅が絶妙だと思う」
と語った。