どっちが人気? よさこいと阿波踊り、関東における勢力図を調べてみた
盆踊り「空白地帯」の東京
日本の夏の風物詩といえば盆踊りだが、過疎化が進む農村地帯では執り行うのが難しくなっている。
一方、人口が急激に増加した都会は、新旧住民が一緒に参加できるよう、旧来の踊りとは一線を画すスタイルを導入しているところが多い。東海地方で流行っている「ダンシング・ヒーロー」はその典型例といえる(参照:岐阜・愛知県民は、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」で盆踊りにフィーバーする)。
さて、江戸=東京は幕府の取り締まりが厳しかったこともあって、古い盆踊りは中央区の佃島を除きほとんど残っていない。ヤクルトスワローズの応援歌で知られる東京音頭があるじゃないかという人もいるだろうが、あれは昭和初期に制作されたヒット曲だ。
そんな歴史背景もあってか、東京で催される盆踊りは、他の地方で生まれたものを積極的に取り入れている。しかも死者を供養するという本来の意義は薄れ、皆で楽しめる町おこしイベントとして定着している。