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「スイカの種」の8割を作っているのは奈良県。でもスイカ自体はほとんど作っていません

ご当地テレビ視聴隊

ご当地テレビ視聴隊

2015.07.26 07:35
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[ちちんぷいぷい - 毎日放送] 2015年7月14日放送で、「スイカの種が作られている場所」について取り上げていました。

画像はイメージです(y_katsuuuさん撮影、Flickrより)
西瓜

夏に美味しいスイカ。スイカの生産量ランキングの1位は熊本県。以下、千葉県、山形県、鳥取県、新潟県と続きます。

だんだんと核家族化やライフスタイルの変化でスイカ一玉を家族で食べきれないようになっていて収穫量も減ってきています。カット売りが主流になり、果肉が崩れにくいスイカが好まれるようになったため、時代に合わせて品種改良も進んでいるのです。

では、スイカの品種改良の最前線である、スイカを育てる種はどこで作っていると思いますか?実は、全国で生産されるスイカの8割以上が奈良県で作られているというのです。熊本のスイカも千葉のスイカも、元をたどれば奈良県で生まれたとも言えますね。

ですが、奈良県のスイカの生産量は日本全体のたった0.6%なのです。では一体なぜ、奈良県が日本一のスイカの種の産地なのでしょうか?

かつて全国的に人気であった「大和スイカ」の流れを汲んで

のどかな風景が広がる、奈良県田原本町(たわらもとちょう)にある株式会社萩原農場は、スイカの品種改良を行い全国のスイカ農家に種を販売する種苗メーカーで、全国シェアは6割近くを占めています。品種改良につながる優れた種を選び出し、別の品種との掛け合わせを何度も繰り返し、新しい品種ができるまでに10年はかかるそうです。

もともと奈良県は明治時代から昭和30年代の半ばぐらいまで、スイカの産地でたくさん栽培されていました。奈良のスイカは「大和スイカ」と呼ばれ、当時は全国的な評価が高いものでした。奈良県は全国で最も早く銘柄を高めるために品種改良を盛んに行い、果肉が甘くて皮が丈夫な運搬に向いている品種の開発に成功したのです。

高度成長期に日本各地でスイカが作られるようになると奈良のスイカ生産は急速に衰退しました。ですが、スイカの種はかつて品種改良を行ってきた優れたスイカの系統を引き継いで、さらに改良を進めながら生産を続けているのです。

全国のスイカのふるさと、奈良県。伝統を受け継いで、新しいスイカの種が今日も作られています。(ライター:ツカダ)

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