醤油なのに...ピンク!? 鳥取が生んだ珍商品「ピンク醤油華貴婦人」が斬新すぎる
醤油の色は黒――日本人の誰もが信じる常識を、根底から覆す商品が鳥取にある。
鮮やかなピンク色をしているのに、醤油本来の味と香りはそのまま。容器だけみたら日本の伝統調味料とは信じられない。
ピンクすぎるにもほどがある
鳥取市の飲食会社であるブリリアントアソシエイツが手がけた「ピンク醤油華貴婦人」は、2015年1月31日に発売された商品だ。
同社は昨年7月、レトルトカレー「華貴婦人のピンク華麗」を発売し、Jタウンネットやテレビで取り上げられ大人気となった(参照:華麗すぎる...ピンク色のカレーが鳥取市で発売される)。
ピンク醤油は、華貴婦人シリーズの第2弾として開発された。
発売以来、品薄状態が続く両商品。東京ではアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」で扱っているが、売り切れで入荷待ちになることもあるという。
2015年6月16・17日の2日間、プロモーションイベントが開催されることを知ったJタウンネット編集部。本当にピンク色なのか確かめるべく、新橋へ向かった。
女性客「化粧品かと思ったわよ!」
新橋館に一歩足を踏み入れると......目当てのピンク醤油とカレーがずらり陳列されていた。奥には貴婦人ドレスも飾られている。
ピンク醤油の容器は3種類ある。下の写真の手前右が「SAKURA」で、斜めに傾いて置かれているのが「CORON」、縦に細長いのが「ROSE」だ。容量はいずれも100ミリグラムで、価格は税込みで1836円。
光の加減でオレンジ色っぽく写ることもあるが、実物は綺麗なピンク色。手に取ってしげしげ眺めていると、年配の女性が「あらやだ! これ醤油なの? てっきり化粧品かとおもっちゃったわよ!! ハハハ」と笑いながら驚いていた。
ピンク色は健康にいい証し!?
どんな材料を使ってピンクになったのか気になるところ。
実は大豆から作った白醤油に、鳥取県産の赤ビーツを加えている。ほうれん草の仲間で、ロシアの伝統料理であるボルシチによく用いられる。貧血予防や疲労回復、便秘解消などに効果があり、イギリスでは体に良い野菜として知られているという。身体には優しそうだ。
会場では少量ながら試食もできる。爪楊枝につけてペロッと舐める。
一般的な黒い醤油よりドロっとしていて粘り気がある。容器の裏の原材料名を見て納得した。水飴や増粘剤を用いている。爪楊枝に深く染み込んでしまうことはない。
マッチ棒の先くらいをすくって口に含むと......微量にもかかわらず、かつお節や昆布のダシの味が口の中に広がる。
ひょっとしたら、調味料としての汎用性は通常の醤油以上かもしれない。横にいた説明員は「カルパッチョなどにも合いますよ」と教えてくれた。
醤油としてはなかなかの値段。それでも2・3個まとめ買いする中年男性もいた。
レジにいた女性店員は「女性に贈ると喜ばれます。ホワイトデーの時期はとくに大人気でしたよ」と耳打ちした。
味はまっとうな醤油だが、ビジュアル的に「えっ」と思う人も中にはいるだろう。だが百「見」は一「食」にしかず。一度試食をお勧めしたい商品だ。