発起人に聞きました...岩手県はIngressにどう取り組み、そして何を目指すのか
「ゲームを媒体の一種として位置付ける」というスタンスを強調
――Ingress研の発足当時、庁内での反応はいかがでしたか?県庁内でゲームをフィーチャーした活動を行うことに、抵抗感などはなかったのでしょうか。
保 Ingress研を発足させるに当たり、最も心配したのが「県が自ら特定のゲームを推奨したり売り上げに貢献したりして良いのか」といった疑問を呈されることでした。なので当初から、研究会に関する説明においては、「ゲームを媒体の一種として位置付ける」というスタンスを強調しました。つまりゲームという窓から、そのプレイヤーに岩手を覗いてもらい、岩手を知ってもらう、ということです。
私が知る限りでは、「岩手県が面白いことをやる」とむしろ積極的に評価いただき、その点は安心しています。
――Ingress研時代に行われた第1回のイベント(、「ポータル探して盛岡街歩き」)を受け、開発元のNiantic Labsがポータルの優先審査を行ったこともありました。このようなIngress側との連携が、今後また行われる可能性はあるでしょうか。
保 2014年11月9日に開催したポータル申請のための街歩きイベントの当日に、Niantic Labsの方から「優先審査を適用する」とアナウンスをいただいたことは、とてもびっくりしましたが、とてもありがたいことでした。このことで一気に盛岡市内のポータル数が伸び、その後も逐次増えて現在のような全国有数のエリアができたわけです。
6月20日にIngressの公式イベントPersepolis(ペルセポリス)が開催されます。今回は仙台市がメイン会場となりますが、その翌日に東北地方各地のIngress関連の活動が活発な地域でPersepolisに呼応したイベントが開催される計画です。盛岡もその会場地のひとつになっており、当研究会も参画して準備を進めております。
このお話があった際も、単にゲームのイベントとして終わらせるのではなく、研究会が介在することで地域の盛り上げにつなげようと、盛岡市内の「八幡ぽんぽこ市」と連携した形に仕立てています。
このように、今後も機会があれば、研究会の目的に合致するように工夫しながらIngress側との連携ができると良いと思います。