あ、意外と...? 秋田の漬物がポテトチップスになった「いぶりがっこ味」を食べてみた
一口にポテトチップスといっても、いろいろある。コンビニやスーパーの棚を覗くと、今や種類の多さに驚くばかりだ。和風味、洋風味と、それぞれにさまざまなバリエーションが存在するらしい。
ここのところ目立つのが、地域の味というカテゴリー。同じしょうゆでも、関東と関西と九州ではそれぞれ違う。その地域の調味料を取り入れることで、特色のあるポテトチップスが続々と生まれているらしい。
そんな中、スナック菓子大手のカルビーから、2015年3月9日、「秋田ポテトチップス いぶりがっこ味」が発売されるという噂を聞いた。当日、近所のコンビニを何軒か回ったが、見つからなかった。そこで本日10日、スーパーを回って、ついに発見。早速、購入した。
いぶりがっこは秋田県の内陸部で生産される、伝統的な大根の漬物。雪深い地域では、漬物にする大根を囲炉裏の上に吊るして、煙でいぶす。スモークされた大根は、表面は茶色に変色し、中身も独特の香りと味になる。がっこは秋田で漬物のこと。いぶした漬物が「いぶりがっこ」というわけだ。
いぶりがっこをポリポリかじりながら、秋田の地酒を飲むのは最高だ。だが、ポテトチップスのいぶりがっこ味とはいったいどんな具合になるのか......。
パッケージには、秋田の竿灯祭りのイラストが描かれ、その下に分厚く切られ、皿に盛り付けられたいぶりがっこの写真がデザインされている。「独特の燻製の香りと風味が広がる『いぶりがっこ』の味わい」というコピーが入っている。「秋田県に伝わる素朴な味わいを再現」というコピーもある。
よし、と思いきりパッケージを開けてみた。
思わずプーンと香ったのは、確かにあのスモーキーないぶりがっこの香りだ。パッケージの中に鼻を近づけてみた。間違いない、と思った。
では、1枚食べてみた。なるほど、がっこの風味を感じる。が、それほど主張は強くない。とはいえ、あの味がそのままフルにポテトチップスになると、さすがに違和感が勝ちそうだ。
感想だが、和風ポテトチップスとして、なかなかおいしく食べることができる。
ただ、ポリポリ食べているうちに、いぶりがっこの風味にいささか舌が慣れてしまった。おいしいことはおいしいが、普通のポテトチップスっぽいというか......。パッケージを開け、最初の数枚を食べたときのインパクトが、ずっと続いてくれれば大満足だったのだが。
よし、今度は、日本酒を飲みながら試してみよう。ひそかにそう思ったのだが、何か(これを聞いた編集部の同僚は、ちょっと首をかしげていた)。
ちなみに同商品は、東北と関東、甲信越地区のスーパーで限定販売である。4月上旬ごろまで。想定価格120円前後。