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ソフトバンクはなぜ「ふるさと納税」激戦区に乗り込んだのか 【さとふる担当者インタビュー(1)】

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.02.16 07:00
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「ふるさと納税」は、今や激戦区だ。自治体が豪華な「お礼」で話題を競えば、民間企業も情報サイトや委託事業などを立ち上げるなど、いち早く波に乗ろうと先を争う。

そんななか動き始めたのが、IT界の巨人・ソフトバンクだ。2014年10月、ふるさと納税ポータルサイトとして「さとふる」を立ち上げ、ついに本格参戦した。

ソフトバンクはふるさと納税で、何を目指すのか? そして過熱化するふるさと納税はどこへ向かうのか?――さとふる・事業推進部部長の高松俊和さんに、Jタウンネット編集部が話を聞いた。3回に分けて、そのインタビューを掲載したい。

さとふる・事業推進部部長の高松俊和さん
さとふる・事業推進部部長の高松俊和さん

ふるさと納税に忙殺される自治体を何とかしたい

――「さとふる」ではどのようなサービスを行っているのですか?

一言で言うと、ふるさと納税の「一括代行」です。申し込み受け付けから、収納代行、そして入金管理、お礼品の配送、問い合わせ対応、そしてプロモーションなど......自治体が、地域活性化という本来の業務に専念できるよう、一部を除き煩雑な業務をすべて引き受けています。

――なぜ、「ふるさと納税」にソフトバンクが参入したのですか?

元々ソフトバンクの子会社で、さとふるの親会社であるSBプレイヤーズでは地方活性化に関する事業に取り組んできましたが、その中で認識したのが、地方自治体の財政の厳しさです。「なんとか、地方の財政に貢献することはできないか」――そう考えているところに、ふるさと納税が盛り上がりを見せてきました。
そこで自治体を回らせていただいたところ、「推進したいけど推進の仕方がわからない」という声を多くいただきました。すでに始めているところも、当時は会議室で職員がみんなでダンボールにお礼品を詰めて発送しているような状態で、かなり手間がかかっていたんです。

――かえって仕事が増えてしまっていたわけですね。

ソフトバンクの企業理念は、「情報革命で人々を幸せに」。その中で地方活性化事業を担当するSBプレイヤーズは、「ITで地域社会に活力を」を掲げてきました。ふるさと納税代行はこうした社是にかない、また自治体の財政改善に貢献できる。そしてビジネス的なチャンスもあると判断し、この分野に参入させていただきました。

3年で100自治体との提携を目指す

――とはいえ、すでに、ふるさと納税をめぐってはさまざまな競合サービスが動き始めています。

まず、我々が参入を発表するまでは、利用者の方向けの「情報サイト」というのはあったんですが、自治体の業務を一括して代行するようなサービスはありませんでした。ビジネスモデルを発表後に、いくつか類似するものが出てきましたが......。
もちろん、さとふるでも利用者向けの情報発信や決済などの機能を備えています。自治体と寄付者、その両サイドに向けたサービスという点が、他との一番の大きな違いですね。

――現在の提携自治体数、そして今後の目標は。

現在、8の自治体と提携しています。また前向きに交渉を進めているところもあるので、新年度には20弱ほどになる予定です。2015年度中には30~40、今後3年で、100程度を目指します。
情報サイトなどではもっと多くの自治体を載せているところもありますが、「埋もれる」んですよね。トップに出ているようないくつかの自治体に寄付が集中して、あとは......というのが現状です。きちんとサイトで扱える、また自治体ごとに担当を付けられる規模を考えると、3年で100ぐらいかと。逆に言えば、その範囲の自治体についてはしっかりと寄付額を集め、その後の使い道の部分も含めてケアしていきたいと思います。

【第2回/ふるさと納税が「ECサイト感覚」で行える未来】
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