「人口の少ない市」ランキングから見えてくること
東京から100キロ以内に2万人以下の都市が...
地理条件を掴むため、今度は該当する自治体を日本地図上で示した。
高知や南九州、紀伊半島といった場所に人口過小の市が目立つ。
意外なことに、東京から直線で100キロも離れていないところにも2万人以下の都市がある。千葉県勝浦市は、南房総の東南部に位置し、安土桃山時代から400年以上続く朝市は日本3大朝市の1つと称される。
水産業が盛んな一方で、地理的・地形的な条件の悪さもあって、有力な製造業の本社はない。こうした点は三重の熊野、尾鷲、鳥羽、高知の室戸、土佐清水、鹿児島の垂水などに共通する。地図上で見ても、北海道を別にすると比較的沿岸部に「小さな市」が多い。
こうした市では人口減少などに伴い、財政難や施設の老朽化などによる住民への負担増、公共施設の閉鎖などの課題を抱えているところが少なくない。いずれも、一朝一夕の解決は難しい問題だ。