「帷子ノ辻」の地名に込められた、美貌の皇后の死
2014.12.07 07:38
はるか平安時代にさかのぼる「帷子ノ辻」の由来
そして気になる「帷子ノ辻」の地名の由来。
平安時代の初めにいた嵯峨天皇の皇后である檀林(だんりん)皇后は素晴らしい美貌の持ち主で、嵯峨野に日本最初の禅院である檀林寺を創建しました。
彼女が亡くなった時に棺にかけられていたのが、絹や麻糸で織った着物(帷子)でした、お葬式の際にこのあたりを通った時に、三条通と交わる辻(交差点)で帷子が風に舞ってはらりと落ちたことから、このあたりが帷子ノ辻と呼ばれるようになったそうです。
(※編注:ちなみに、その後皇后の亡骸は遺言で野原に放置されました。朽ち果てていく姿を人々に見せることで、信仰を呼びかけようとしたのだとか......)
皇后の帷子がぐうぜん落ちた場所にちなんで地名がつけられるとは、なんともドラマチックですね。(ライター:ツカダ)