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うどん県・香川の絶対的地位が「揺らぐ」日

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.10.21 19:17
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県内の至るところにうどんの製麺所と店がある香川は、人口10万人当たりの消費量が全国ダントツ1位で、自他ともに認める「うどん県」だ。

ところがそんな「うどん県」に負けない「うどんの国」がある――という特集が日経新聞(電子版、2014年10月20日付)に掲載され、ちょっとした話題になっている。

うどん界の絶対王者・香川に戦いを挑む(?)恐れ知らずはどこかというと......意外や、「埼玉」だ。

埼玉では「ハレの日」はうどん

埼玉では日照時間が長い気候を活かして小麦の栽培が盛んで、ハレの日を中心にうどんを食べる習慣が根付いている。

熊谷うどんと妻沼おいなり
熊谷うどんと妻沼おいなり

明治時代には熊谷生まれの権田愛三が小麦の収穫量を4~5倍に増やす技術「麦踏み」を開発、全国に広めた。うどん界にとっては大功労者と言っていい。

海の幸のない埼玉にとって「うどん」は、地域ブランドとして有望なグルメ。加須うどん(加須市)や熊谷うどん(熊谷市)、川幅うどん(鴻巣市)、煮ぼうとう(深谷市)、すったて(川島町)など、ご当地うどんを盛り上げる運動が県内各地で活発になっている。

人口10万人当たりの「そば・うどん店」事業所数でいえば香川にははるかに及ばないものの、所沢市に本社のある「山田うどん」は、首都圏に180以上の店舗を展開し、埼玉のソウルフードとして定着しつつある。北尾トロさんによる著作も刊行され、メディアでも近年再注目が続くなど、埼玉のうどんカルチャーは今、ちょっとした盛り上がりを見せている。

福岡「ちょっと待った!発祥はウチだよ」

うどん県で突っ走る香川と、追う埼玉――。東京にいると両県にスポットライトが当たりがちだが、隠れた「うどん大国」が九州に存在する。それは「福岡」だ。

国際貿易港として栄えた博多は中国との交易が盛んで、うどんも中国から当地に伝わった。福岡市の承天寺境内には「饂飩蕎麦(うどんそば)発祥之地」と記された石碑が建っている。

全国的には「とんこつラーメン」のイメージが強いけれども、福岡ではうどんの方が支持されており、地元系のチェーン「牧のうどん」と「ウエスト」がしのぎを削っている。

時間をかけてゆでためんは柔らかく、モチモチっとした食感。ゴボウの天ぷらをトッピングした「ごぼう天うどん」は、ソウルフードとして福岡の人に愛されている。

何しろ、観光PRには一日の長がある福岡である(参照:サザエさんも、黒田官兵衛も福岡のモノ!?)。いかに香川=うどんのブランドが強固とはいえ、福岡、そして埼玉が本気で追撃してくれば、10年後には「香川・埼玉・福岡うどん戦争」が巻き起こる可能性も......考えすぎか。

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