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東海人にやたら多い名字→「杉浦」「長屋」「鵜飼」「井戸田」

ご当地テレビ視聴隊

ご当地テレビ視聴隊

2014.10.12 07:27
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[ドデスカ!-名古屋テレビ]2014年10月1日放送の「全力リサーチ」のコーナーで、東海地方の名字を紹介していました。

東海地方に多いのは伊藤さん・加藤さん

日本人の名字で都道府県ごとに多いのは、東日本は「佐藤さん・鈴木さん」で、西日本に多いのは「田中さん・山本さん」だそうです。

その境目になる東海地方では、愛知県は多い順に鈴木さん・加藤さん・伊藤さんで、岐阜県は加藤さん・伊藤さん・山田さん、三重県は伊藤さん・山本さん・中村さんとなっているとのことで、伊藤さん・加藤さんは圧倒的に多いんです。

例えば伊藤さんの由来は、昔、伊勢の国を治めていた藤原家の子孫が、「伊勢」の「伊」と「藤原」の「藤」をとって「伊藤」と名乗ったのが始まりといったように、東海地方に縁のある名字は多いようです。

半数は愛知県民!?杉浦さんだらけの町

まずは全国的には238位(9万6400人)にランクインされている杉浦さんですが、愛知県では12位(5万4000人)で、半数以上が愛知県民で特に碧南市に多いとのこと。

「あなたの知らない東海地方の名字の秘密」の著者の森岡浩さんによると、静岡県から愛知県西三河にかけて戦国時代から杉浦一族が広がり、徳川家康に仕えて勢力を強めたことで、この地方に多いと言われています。

碧南市立西端小学校で過去の卒業アルバムを見せていただくと、40年前のとあるクラスで1クラスに14人の杉浦さんがいました。なんとアルバム作成の写真屋さんも杉浦写真スタジオというから驚きです。

昔に比べて減ったとはいえ、現在も31人のクラスに杉浦さんは8人いました。

杉浦さんは名字で呼ばれることはほとんどなく、名前で呼び合っているとのことですが、昔から杉浦さんの多いこの地域では、どんな名字でも名前で呼ぶのが当たり前だそうです。

東海地方だけ!?6割以上が長屋さんの町

続いて東海地方だけに多く、特に岐阜県関市の板取地区に密集している名字の長屋さん。

全国1136位、岐阜県では52位で、1万6600人のうち6500人が岐阜県民で、特に板取地区は「石を投げれば長屋さんに当たる」と地元の方がおっしゃるほど、長屋だらけ。2005年7月の関市の調査によれば、板取地区の62%の方が長屋さんだったそうです。

「今は田中だけど、旧姓は長屋よ」なんて方は序の口、中には旧姓も長屋、結婚しても長屋という方もいらっしゃいました。

この小さな地区がかつて大きなニュースになった出来事がありました。今から9年前のこと、合併前最後の村議会選挙で12議席中、長屋さんが11人当選したとのこと。

当時当選した長屋史朗さんに、長屋さんだらけでどうやってアピールしたのかお聞きすると「私の場合、ポスターは名前だけにしました」とのことで、「しろう」とだけ書かれたポスターを使用したそうです。

ちょっと不思議な感じもしますが、こちらも普段から名前で呼び合っているとのことで、何の違和感もなかったそうです。

愛知・岐阜に多い 鵜飼さんのルーツは鵜匠!?

続いては全国1011位(1万8900人)のうち、愛知県46%、岐阜県10%両県合わせると、約6割を占める鵜飼さん。先ほどの森岡さんによると、鵜飼さんは文字通り鵜を飼っていた人の名字。

画像はイメージです(Kentaro Ohnoさん撮影、Flickrより)
嵐山の鵜飼 / Cormorant Fishing in Arashiyama

ならば鵜匠さんに鵜飼さんはいるはずと、長良川鵜飼で活躍する鵜匠さんのもとへ。

お名前を伺いましたが鵜飼さんではありませんでした。それどころか「長良川の鵜匠に鵜飼さんは一人もいませんよ」とのこと。長良川鵜飼の鵜匠さんは、代々世襲制で6人いる鵜匠さんは杉山さんと山下さんだけだそうです。

では、鵜飼関係者に鵜飼さんはいるのでは?と岐阜市の鵜飼観光船事務所でお話しを伺うも、「船頭は120人ほどいますが、鵜飼さんは一人もいません」とのこと。

どうやら鵜飼さんの名字の由来は鵜飼だが、現在鵜飼をやっている人はいなくなっているようです。

ほぼ愛知県民!井戸田さんのルーツは?

最後に愛知県を代表するお笑い芸人で、小牧市出身の井戸田潤さん。

井戸田さんは全国5041位(2200人)と珍しい名字ですが、全国の井戸田さんの72%は愛知県民とのこと。特に愛西市、小牧市に集中しているそうです。

小牧市で井戸田さんが多いという地区を聞いて井戸田さん探しをしてみると、第一井戸田さん発見。しかし「井戸田潤さん」は「いとだ」さんですが、こちらの方は「いどた」さんだとのこと。

同じ小牧市であることから井戸田さんの親戚とよく間違われるそうで、井戸田さん結婚の際はお祝いや電報などが届くほどだったそうです。

地域性は食べ物や習慣だけではなく、名字にも表れていたのですね。(ライター:神谷祐美)