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ただでさえ迷宮の大阪/梅田エリアが新駅誕生でさらにカオスなことに

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.09.18 19:22
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JR大阪駅は、1日の乗車人員が約43万人もある日本トップクラスのターミナルだ。新幹線こそ乗り入れていないものの、京都線・神戸線・大阪環状線・桜島線・阪和線・大和路線や西日本各地に向かう特急が絶えず離発着している。

これに対して梅田駅は、阪急電車と阪神電車、市営地下鉄御堂筋線のターミナル名だ。また御堂筋線の梅田~難波間のバイパスとして建設された地下鉄四つ橋線は「西梅田」、大阪/梅田エリアをかすめるように通る地下鉄谷町線は「東梅田」という駅名になっている。この地下鉄3駅は地下11.6~13.3メートルと深さは大して変わらず、運賃上も同一駅扱いとなっている(ただし乗り換え時間は30分以内)。

さらにJR大阪駅から南に約500メートル離れた場所に、1997年に開通したJR東西線北新地駅がある。東西線はJR尼崎~京橋間のバイパス路線で、大阪駅と北新地駅は定期券などで同一の駅と見なされる。改札は別々だが、条件を満たせば乗り継げる特例がある。

大阪/梅田駅周辺の鉄道図(編集部作成)
大阪/梅田駅周辺の鉄道図(編集部作成)

これらの駅は地下街・通路でつながっているのだが、「日本最大級の迷宮」「梅田ダンジョン」と揶揄されるほどややこしい構造になっている。

「北梅田」(仮)開業でダンジョン化が進行

現状でも複雑極まりないのに、新たな要素が数年中に加わりそうだ。
大阪駅北側に広がる「大阪駅北地区」(梅田北ヤード)。ここを通る梅田貨物線を改良・旅客化し、2018年度末に新大阪駅まで開業予定の「おおさか東線」を延伸させる計画がある。貨物線は地下化され、大阪駅と連絡できる位置に「北梅田」(仮)駅が設置される。
おおさか東線を北梅田駅(仮)から大阪環状線に乗り入れさせ、阪和線経由で関西国際空港までつなげる構想もある。

だいぶ先の話になるけれども、リニア中央新幹線が新大阪に乗り入れることは確実視されている(「作ったところで赤字や!」 地下鉄構想とん挫でどうなる大阪の鉄道網参照)。

リニア停車駅と国際空港のアクセスを改善することは、関西経済の浮上にとって必要不可欠なのだ。

気になるのは北梅田駅(仮)と大阪駅の関係。北新地駅と大阪駅のような関係になるのだろうか。そして北梅田駅(仮)と北新地駅が同一駅と見なされる可能性はあるのだろうか。1キロ近く離れていたら行き来する人はさすがにいなそうだが――。

カギを握る阪急阪神ホールディングス

現状西梅田駅止まりで、利用者の少ない地下鉄四つ橋線を北に延伸させてはどうかという意見も根強い。地図を見るとグッドアイデアのように見えるけれども、実現するのは容易ではない。四つ橋線と阪神の梅田駅は地下のほぼ同じレベルにあり、どちらかを深く掘り下げる必要があるからだ。
大阪/梅田エリアは泥または粘土状の地盤で難工事が予想される。そして四つ橋線はJR東西線と地下でクロスしている。

阪急阪神ホールディングスは、阪神百貨店本店の建て替えと阪神の梅田駅の改装を行うことを明らかにしている。梅田駅が地下化したのは1939年と古く、最大でも6両編成しか入れない。掘り下げを期待する声は高いが――同ホールディングスの決断が大阪の鉄道網の将来に大きな影響を与えそうだ。

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