【もんげー】岡山県、ついに本気で妖怪ウォッチに乗っかる
岡山県は自らの認知度を高めるべく、新たなキャンペーンに取り組む。その第1弾は、ネットアンケート「岡山県の新PR用キャッチフレーズにふさわしいものは?」だ。

3つの候補の中から1つ選んで投票してもらおうという企画で、推薦人は地元出身の芸能人・歌手の葛城ユキさん、作家の岩井志麻子さん、タレントの桃瀬美咲さんがそれぞれ務める。YouTubeに投票を呼び掛ける動画がアップされている。
投票は2014年9月9日から始まっていて、15日24時で打ち切られる。
- 「でーれー岡山!」(推薦人:葛城ユキ)
- 「ぼっけー岡山!」(推薦人:岩井志麻子)
- 「もんげー岡山!」(推薦人:桃瀬美咲)
【でーれー? ぼっけー? もんげー?】岡山県の新PR用キャッチフレーズにふさわしいのは? アンケート投票受付中(YouTubeより)
本命は妖怪ウォッチでブレイクした...アレ?
大手芸能事務所・ホリプロに所属する桃瀬さんは来年公開の映画「でーれーガールズ」に甲本雅裕さんと共演している。名字は芸名で、桃太郎の「桃」と瀬戸内海の「瀬」を組み合わせているという。ちなみに甲本さんは岡山市PRサイト「伝説の岡山市」で大活躍している。
桃瀬さんの推す「もんげー岡山!」の「もんげー」は、言うまでもなく超人気アニメ「妖怪ウォッチ」で一躍ブレイクした方言だ。地元では近年使われる機会が減り、「でーれー」や「ぼっけー」と比べてマイナーな存在だったが、岡山とは縁もゆかりもない子どもたちがテレビの影響で「もんげー」と使い出す事態に発展した(東京の子供たちが「ずら」「もんげー」と方言をしゃべりだしたのは「妖怪」の仕業だった参照)。
岡山県のプレスリリースはエントリしている3方言を次のように説明しているけれども......
古来より「三大VERY」と呼ばれる独特な言葉があります。「でーれー」「ぼっけー」「もんげー」の3つです。すべて「すごい」を意味する方言ですが、今回その3つの方言が新しいキャッチフレーズの座をかけて三つどもえの戦いを繰り広げます。
地元の人に尋ねれば、ほとんどの人が「もんげー? そんなメジャーじゃなかったよ」と答えるに違いない。
ブーム当初から、岡山市の方からは「あやかりたい」との声が出ていたが(「妖怪ウォッチ」ブームで岡山弁「もんげー」が今年の流行語に?!参照)、ここに来て県が本格的に乗っかり始めたわけだ。
岩井志麻子さんも実は「もんげー推し?」
岩井さんは、小説「ぼっけえ、きょうてえ」で第13回山本周五郎賞を受賞した縁からぼっけー推しになったのだろうが「妖怪ウォッチ志麻さんのもんげー恐い怪談ナイト」というイベントを今年7月に東京新宿のロフトプラスワンで開催している。彼女も「もんげー」でいいと思っているかもしれない。
投票結果はあくまで参考として用いられるそうだが、10日16時30分の時点では、「ぼっけー」が1154票でトップ。2位が僅差で「もんげー」(1132票)、「でーれー」は509票で3位にとどまっている。
新PR用キャッチフレーズが発表されるのは16日9時30分。
ところで、岡山ペンクラブが執筆した書籍「岡山じゃが(2)」は県民性の1つに「岡山人は見立てが好き」=ホンモノにあやかりたいを挙げている。筆者の個人的な経験でも、岡山の人は「おいしいものには全部乗っかっていく」というタイプの人が割合多い印象がある。
とすると「もんげー岡山!」が本命と見てよさそうだが、結果はいかに――。