ウナギを「神の使い」と崇め、絶対食べない地域が岐阜県にある
[ドデスカ!-名古屋テレビ]2014年8月27日の全力リサーチのコーナーで、絶対に○○○を食べない地域について紹介していました。
絶対に食べてはいけない!
夏になるとみんな食べたくなる○○○を絶対に食べない地域があると聞いて、調査に向かいました。
岐阜県郡上市の美並地区の粥川地区で、とある看板を発見!
そこには「ウナギ保護のお願い」と「住民は古くからウナギを神の使いとして大切に保護し、現在でも食べることはありません」と断言しています。
夏のスタミナ料理であり皆さん大好きなウナギですが、本当に食べることはないのでしょうか?
なんで食べてはいけないの?
詳しく話を聞くため、粥川地区に古くからある星宮神社へ。
宮司の西神頭安彦さんによれば"今から1000年以上前の粥川地区には鬼が出没し、悪さをして人々を悩ませていた。
そこへ都から派遣された藤原高光が鬼退治へと出かけるが、鬼は変幻自在に行方をくらまし退治することができずにいた。
そこへ一匹のウナギが表れ、まるで道案内するように泳ぎだし、鬼の場所を教えたとのこと。こうして高光は無事に鬼を退治することができた。以来、粥川地区ではウナギは神の使いとして崇め、食べることは禁止された"とのこと。
もちろん西神頭さんも「絶対に食べません」とおっしゃっていました。
本当に食べてないのか 聞き込み調査
粥川地区では住民がウナギを食べないため、ウナギが大量に発生、1924年(大正13年)には、「粥川のウナギ生息地」として、国の天然記念物にも指定されました。
まずは地元の料理屋さん「ふくべ苑」で「ウナギ料理はありますか?」との問いに、「できません。持ち込みでもダメです」とのこと。
住民の方に聞きこみ調査をしてみると、生まれも育ちも粥川地区の方は「絶対に食べない」と皆さんおっしゃっており、嫁いでくる前までは食べていたであろう、粥川地区へ嫁いできたお嫁さんたちにもお話しを伺いました。
「結婚式の前日に食べたきり」「里帰りした時に食べようとしたら、じんましんが出て食べたくても食べられない身体になってしまった」など、皆さん嫁いで来てからは食べていない様子。
聞き込みを続けると唯一、「幼稚園で食べた」というお子さんを発見。他地区の幼稚園に通っていたところ給食に出てきたので、うっかり食べてしまったとのことでした。
よって粥川地区では「本当にウナギを食べない」という結果になりました。(ライター:神谷祐美)