葛飾新名物「葛鹿バーガー」、ダジャレが生んだ意外な味
マンガ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)や映画「男はつらいよ」の舞台として全国に知られる東京都葛飾区。最近はキャプテン翼の銅像8体が区内に建っている(2014年3月17日付記事:葛飾のキャプテン翼銅像がなんかアレだった参照)。
全国から注目されることの多い葛飾だが、斬新なグルメが東京理科大学・葛飾キャンパス内のカフェで販売されている。その名も「葛鹿バーガー」。ご当地名と動物の鹿を掛け合わせている。
「味は牛に近いらしいけど、本当かな...」。気になった筆者は早速葛飾区へ向かった。
下町にあるピカピカのキャンパスの、オシャレなカフェで売っている
葛飾キャンパスは2013年4月に開校したばかりの新しい校舎で、常磐線金町駅北口から徒歩8分ほどの場所にある。「学園パーク型キャンパス」として地域に開かれた設計になっている。校舎の周囲は空間が広がり、ごちゃごちゃした下町の雰囲気は感じられない。
葛鹿バーガーを販売している店は、図書館併設のカフェ「Iris」。向かって左側に旗が立っていて、一目で分かった。
1階にあるIrisのドアを開けると...ずいぶんとオシャレで落ち着いた空間が。土曜日ということもあって学生の姿はほとんどない。親子連れや主婦仲間、小さい子供連れの夫婦がほとんどを占めていた。オープンキャンパス日ではなかったけれど、制服姿の高校生カップルもいた。
販売しているのは葛鹿バーガーだけではない。メインはベーグルサンドで全12種類。下の写真にはないがピザが4種類、スープが2種類、ポテトが1種類、サラダが6種類ある。
ドリンクも種類豊富で、コーヒー、ティー、ソフトドリンク、ビネガードリンク、スムージーがある。
鹿肉バーガーの説明書きには次のように書いてある。10~20代の若者にピッタリの食材とみた。
「鹿肉はDHAを含み、アミノ酸やミネラルのバランスに優れている低脂肪低カロリーで、鉄分を多く含んでいます」
筆者はセットをオーダーした。バーガーにフライドポテトとドリンクのMを付けて税込670円。
肉は柔らかい
葛鹿バーガーのサイズだが、某チェーンのハンバーガーよりやや小さい。単品で頼むと400円だ。
上のバンズを取ってみると――大きめのレタスにチーズ、鹿肉のパティ、トマトが積み重なっている。
再びバンズをかぶせてガブリ。肉がよくミンチされていることもあるが、牛肉のバーガーより柔らかい。動物臭さはないがコクがあって、口の中に甘さが広がる。鹿肉だけでなく豚肉や牛肉もミックスされているらしい。
パン生地と肉の割合はちょうどよいけれども、レタスとトマトに挟まれた肉が滑ってこぼれそうになった。撮影のため包みから出したがそのまま食べた方が良い。ソースもたっぷりかかっているので、手吹き用の紙を少し大目に用意した方がいいだろう。
バーガーを食べた場所は店のテラス席。目の前は起伏のある芝生で、親子が伸び伸び遊んでいる。その奥で常磐線が往来し、さらに東京スカイツリーまで見えた。実にのどかな光景だ。
手ごろなB級グルメというよりも、変わり種の高級バーガーといったところだろう。今話題のジビエ(狩猟によって捕獲された野生の鳥獣肉)料理と言っていいかどうかは不明だが、一度食べてみる価値はある。