全国紙なんて読みません! 地元密着の「地方新聞」愛する県民たち
新聞の購読率は、首都圏や大阪では全国紙が強く、それ以外の地域では地方紙が強いと一般に言われているが、実際のところはどうなのか。
2014年4月28日から5月28日までの31日間、「地元の「地方紙」、読んでる?」というテーマでアンケートを実施したところ、752名の方から投票をいただいた。
- 地方紙を取っている or いた
- 全国紙を取っている or いた
- 地方紙、全国紙両方とも取っている or いた
以上3つの選択肢でユーザーに尋ねたところ、53%が「地方紙」を読んでいる、または読んでいたと回答した。「全国紙」と答えた人の割合は34%で、「両方」は13%だった。全国紙の割合が高いといわれる東京と大阪を除外した結果も大差なかった。
最も投票数の多かった選択肢を都道府県ごとに見てみよう。全国紙が地方紙を上回ったのは11府県で首都圏、関西圏、山口~北九州に集中している。
東京でも大阪でもなかった、全国紙最強県
全国紙の支持率が最も高かったのは意外なことに奈良で、その率なんと100%。お隣の和歌山も83%と比較的高い。奈良には奈良新聞、和歌山は紀伊民報(夕刊)がそれぞれ県紙として刊行されているが、その存在感は必ずしも強くないようだ。
大阪と京都も地方紙との差はわずかだったが、全国紙が最多得票数。神戸新聞のある兵庫は3%差で地方紙が全国紙を上回った。全般的に、関西圏は全国紙が優勢だ。
全国紙5社の本社がある東京は、意外なことに地方紙の支持率が48%で、全国紙の40%を上回った。これは東京新聞が大人気――というわけではなく、東京在住の地方出身者の投票が多かったことが影響していると考えられる。
東京都の最終結果首都圏では千葉で全国紙の支持率が最も高く88%もあった。埼玉、茨城、神奈川も全国紙が優勢だった。
地方紙が最も強い県は?
地方紙の支持率が最も高かったのは長崎で100%。同県には長崎新聞という県域紙が有力なことで知られる。さらに、ブロック紙と呼ばれる西日本新聞(本社:福岡市)も一定の勢力があり、この結果につながったと見られる。
以下、富山(北日本新聞のほか、北陸中日新聞、富山新聞などが割拠する)と鹿児島(南日本新聞など)が86%、石川(北國新聞、北陸中日新聞など)と島根(山陰中央新聞、島根日日新聞など)が83%、愛知が82%と続く。中日新聞のお膝元である愛知は全国紙の支持率が低い県の1つで8%しかなかった。
新聞流通と独特の政治風土から全国紙がほとんど読まれないといわれる沖縄の場合、地方紙の支持率は80%と圧倒的だったが、全国紙、または地方紙と全国紙の両方を選択した人もそれぞれ10%いた。
北海道は地方紙の支持率が74%だった。道内は北海道新聞と十勝毎日新聞の寡占状態と指摘されるが、全国紙も意外と健闘しているのか。
投票は既に締め切ったが、「こんな設問でアンケートを実施してほしい」というご意見などあったら、下記のコメント欄に投稿してほしい。
※こんな調査も実施中。
◇町内会(自治会)費払っている? あなたの地域は月額いくら?
◇戦国三英傑、誰が好きですか?
◇「ヤンキー」が多そうな都道府県は?
◇体調が悪いとき、地元の言葉で何と言う?