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「増税前に買わなきゃ!」千葉市でごみ袋の買い占め続出→実は4月以降も値段変わりません→品薄でごみが捨てられない!

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2014.03.26 19:04
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2014年4月1日からの消費税率アップを目前に控え、千葉市内で指定のごみ袋45リットル特大サイズが品薄状態になっている。

市では今年の2月1日からごみ処理費用を上乗せした指定袋を導入している。1リットルあたり0.8円課金されており、可燃ごみ用指定袋45リットル特大サイズの場合、販売価格は10枚セットで360円。旧指定袋の数倍に値段が跳ね上がった。

千葉市家庭用指定袋(千葉市ウェブサイトより)
千葉市家庭用指定袋(千葉市ウェブサイトより)

市民の間に割高感が生じていたところに、消費税率アップ。

「さらに高くなっちゃうの!? じゃあ今のうちに買わなきゃ!」

という気持ちになるのはわからないでもない。特に価格が高い45リットルサイズが売れているのも、少しでも「得」をしようという思いからだろう。

ところが実は、この指定ごみ袋は消費税率引き上げによる価格の変更はない。熊谷俊人千葉市長も次のようにツイートしている。

今すぐ必要な人に回っていない

つまるところ、「駆け込み需要」ムードに踊らされて、不要な買い占めが発生しているというわけだ。

ごみ袋の品薄状態については、市の追加発注分が店頭に並びつつある。とはいえ、3月は引っ越しなどで大量のごみが出るシーズン。今すぐごみを処理しないと困るのに、指定袋が手に入らない世帯にとっては喫緊の問題だろう。ツイッターには困惑の声が寄せられている。

家庭ごみはどこまで減らせるか?

新指定袋導入の目的はごみの減量だ。2005年度は約33万トンあった焼却処理量は、2012年末で約26万5000トンまで削減されている。市は家庭ごみの有料化で、目標とする約25万4000トンまで削減したいとしている。

ところで、千葉市民はごみを多く出す人たちなのだろうか。環境省の「一般廃棄物の排出及び処理状況等について」(2012年度)によると、人口50万人以上の都市で1日1人当たりのごみの量が少ないのは愛媛県松山市で約828グラムだ。これに対し千葉市は約1101グラムとなっている。

ただし、この数値は家庭ごみと事業ごみを合算した数値だ。松山市の場合、家庭ごみが約657グラムで事業系ごみは約171グラム。対する千葉市は家庭ごみが約692グラムで事業ごみが約409グラムとなっている。事業ごみが足を引っ張っていると言えなくもない。

市民1日1人当たりの家庭ごみの量でいえば、千葉市は県全体の平均(約702グラム)どころか、愛媛県全体の平均(約698グラム)をも下回っている。そしてリサイクル率については、人口50万人以上の都市で千葉市は全国トップ、31.4%を達成している。

指定袋の有料化がごみ減量化につながるのは確かなようだ。例えば北海道札幌市の場合、40リットルが5枚1組で400円、つまり1枚当たり80円となっている。そして家庭ごみは約659グラムで事業ゴミは約304グラムと、家庭ごみについていえば松山市と2グラムほどしか違わない。

逆にいえば、大都市でこれ以上の家庭ごみの減量を進めるには新たなアイデアが必要なのかもしれない。