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防災のために大切なのは、「ともだち」を日ごろから作ること

Jタウンネット編集部

Jタウンネット編集部

2015.03.11 06:06
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一人ひとりができる、大災害への備え――というと、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。たとえば非常食、あるいは防災グッズ、また避難経路の確認......。
だが、忘れてはいけないことがあるという。それは、日ごろからの地域での付き合い。さらに言うなら、「ともだち」を周囲に作ることだ。

「アクティブ防災 in たきのがわ」の様子
「アクティブ防災 in たきのがわ」の様子

筆者はこの話を、2015年3月1日に開催された「アクティブ防災 in たきのがわ」で聞いた。東京都北区主催の、小さい子どもたちがいる家族を対象にした防災セミナーだ。

東日本大震災のような大きな災害が起こった場合、被災者となった人々は、避難所での生活を当面余儀なくされる。心身にダメージを負った状態で、急にまったく違う環境で暮らしていかなければならない。その大変さは、おそらく想像以上だ。ましてや子どもたち、そしてその保護者にとってはなおさらだろう。
そんなとき、周囲で助け合えれば、ずいぶん違うのではないか。
この日、講師を務めていた産婦人科医で国立保健医療科学院主任研究員の吉田穂波さんが話していたのが、もしもの時のために大切なことが「顔の見えるつながり」を築くことであり、つまりは「ともだちを作る」こと――という内容だ。

実際、セミナー自体も、単に防災について講師が一方的に語るわけではなく、周囲の参加者と意見交換したり、子どもたちが集まって簡易トイレ作りに挑戦したりと、これを機会に交流を広げることに力点が置かれていたのが印象的だった。吉田さんによれば、こうしたこうした方面での取り組みは、北区は「最先端」だという。

遠野市(663highlandさん撮影、Wikimedia Commmonsより)
遠野市(663highlandさん撮影、Wikimedia Commmonsより)

この光景を見て思い出したのが、岩手県遠野市が提唱する自治体同士の「水平連携」による防災構想だ。
遠野市は東日本大震災において、大きな被害を受けた沿岸部に対する「後方支援」の基地としての役割を果たしたことで知られている。その経験から、このような大規模災害(特に初動時)には、従来の「国→県→市町村」という縦のつながりだけではなく、むしろ市町村など同士の「横のつながり=水平連携」こそが重要になるとし、震災後に制定された条例にもこの思想が盛り込まれた。
そしてこの水平連携を実現するために重要なのが、自治体同士が日ごろから友好関係を作ることだという。

都心部のアパートで一人暮らしをする筆者は、お隣を含め近所との付き合いがほとんどない。だが、もし明日から、避難所暮らしをすることになったら......。

ともだち、ほしいです。

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