その大きさと甘さに驚く!南国果実アテモヤが三重県伊勢で育っています
伊勢神宮を擁する三重県は、中部地方に属しながらも関西圏の文化が混ざり合った不思議な場所です。平成25年には、20年に1度の大祭、神宮式年遷宮が行われ、TVなどでも盛んに報じられていたのは、まだ記憶に新しい事でしょう。
そして、古より宗教的にも政治的にも要所であった三重は美味しい食材の宝庫。
まず有名な所は伊勢海老、そして松阪牛。牡蠣なども忘れてはいけません。
今回訪ねた伊勢市では、天然記念物に指定されている蓮台寺柿がちょうど秋に旬を迎えていました。
そんな三重県で新しく注目を浴びている農作物が、アテモヤという南国の果物。
西インド諸島原産と言われるバンレイシと赤道直下の南アメリカ原産のチェリモヤを合わせて生まれました。
...聞き慣れない名前なのも仕方ありません。日本でも沖縄県などで作られているのですが、その量は極少。ほとんど市場に出回ることも無い、まさに幻の果実です。
このアテモヤ、初めて食べた人はまず間違いなく驚く、とんでもない一品なのです!
別名「森のアイスクリーム」。ゴツゴツとした無骨な外見なのですが、熟すと皮はとっても柔らかに。切ると現れる真っ白な果肉は、確かにアイスクリーム風です。
日本ではまず、遭遇しない見た目に中身なので、え?こんな果物がこの世に存在するの?という感覚からのスタートです。
そして、ひと匙口に含むと...甘さがすごい!糖度は20~25度にもなります。
おなじみのフルーツの糖度を参考に挙げると、メロン13度、マンゴー15度、ブドウの中でも特に甘い巨峰だって18度位なので、味覚的には砂糖を食べているような感覚です。
ちなみに皮は薄すぎて(1mm位?)、夢中でスプーンですくっていると気が付かないうちに破ってしまいますのでご注意を。
三重県のアテモヤ生産者は現在6名、県内に散らばっています。平成25年から本格的に出荷が開始したばかりです。今年が2年目なので生産者もまだまだ手探り状態ながら、可能性を感じています。
ホテルの美食会や、デパートなどでも好評を得ており、取引希望の声が徐々にかかるようになってきているのです。
本来が南国の果物なのだから三重県ではどうなのかと思いますよね。しかし、生産者の山出さんは「三重県の寒暖差とアテモヤの相性が良く、大きく甘くなります」と言います。その通り、食べて納得です。
数年前に爆発的に広まった、国産のマンゴーのように、このアテモヤもきっかけ一つで大きく化ける可能性を秘めています。「作るからには日本一を目指す!」山出さんの声には確かな手応えを感じていることが伝わって来ました。
今回の筆者:うまいもんドットコム
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