電通グループ、米国のB2Bエクスペリエンス&コマース・エージェンシー「シフトセブン社」を買収
顧客体験マネジメント事業を強化
2023 年 3 月 7 日
株式会社 電通グループ
株式会社電通グループ(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:五十嵐 博、資本金:746億981万円、以下「当社」)は、米国現地時間3月3日、当社グループの海外市場※1でテクノロジーを活用したデータ分析および顧客体験マネジメント(CXM)※2領域をけん引するMerkle(以下「マークル社」)を通じて、メーカーや流通業者のデジタル体験の革新に取り組むB2Bエクスペリエンス&コマース・エージェンシーの「Shift7 Digital, LLC.(本社:米国、CEO:Andrew Walker、以下「シフトセブン社」)」を買収しました。
シフトセブン社は、企業とその顧客とのコンタクト・ポイントを最適化し、シームレスな体験を提供することにより、B2B企業のマーケティングおよび販売プロセスのアップデートを支援します。特に、メーカーや流通業者がオンラインで顧客と関わる方法を革新することで、顧客ブランドの収益増加に貢献し、長期的な顧客リレーションを構築しています。当買収により、同社は、マークル社のグローバルでのエクスペリエンス機能とコマース機能向上に貢献し、B2B企業のエクスペリエンス領域のリ―ディングパートナーとして、業界におけるポジションをさらに高めることになります。
これまでにSalesforce Ventures(ベンチャーズ)の支援を受け、現Salesforce Crest Partner(クレスト・パートナー)であるシフトセブン社は、B2B Salesforceの強力なマルチクラウド機能を保有し、129以上のSalesforce認定資格を擁しています。この統合で、マークル社のみならず当社グループ全体において、Salesforce B2B Commerce, Sales, and Service Cloud(B2Bコマース、セールス及びサービスクラウド)の機能による既存サービスの大幅な拡大を実現することができます。また、電通グループは、全世界で2,500人以上のSalesforce認定社員と5,000人以上のSalesforce認定資格を有することになり、Salesforce Cloud(クラウド)の機能と連携した顧客体験変革のソリューションを一層強化していきます。
今後、当社グループは、シフトセブン社のブランド呼称を「Shift7, a Merkle Company(シフトセブン・ア・マークル・カンパニー)」へと改称し、同社の人財を、マークル社の米州地域でのエクスペリエンス&コマース事業※3へ配置します。
当社グループはマーケティング、テクノロジーとコンサルティングの融合が進む当社の事業ドメインを「人起点の変革(People-centered Transformation)」と捉え直し、卓越したクリエイティビティとテクノロジーの力で新たなソリューションと社会的インパクトを生み出す企業へ進化を続けています。当買収は、カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー(CT&T)※4の売上総利益構成比率を50%にすること目指す当社グループの戦略に合致するものです。
当社グループは今後も顧客体験マネジメント領域へ経営リソースや投資を集中させていくことで、事業戦略の中核である「Integrated Growth Solutions(インテグレーテッド・グロース・ソリューション)」を、最高品質かつ効率的なバリューチェーンで顧客企業に提供していきます。
なお、本件が当社グループの2023年12月期の連結業績に与える影響は適時開示基準に該当しません。
【シフトセブン社の概要】
正式社名:Shift7 Digital, LLC.
会社URL:https://www.shift7digital.com/(英語)
本社所在地:米国(ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス等に拠点)
設立:2018年
株主構成:株式取得後、当社100%
代表者:Andrew Walker(CEO)
従業員数:146名
事業内容:SalesforceのB2Bサービスを使用する、B2Bコマース特化型の代理店
※1:当社グループの4事業地域「日本」「米州」「EMEA」「APAC」のうち、「米州」「EMEA」「APAC」を指します。
※2:CXM:Customer Experience Management(顧客体験マネジメント)を指します。
※3:マークル社が2022年に発表した、エクスペリエンス、プロダクトデザイン、テクノロジー、コマーストランスフォーメーション、ストラテジー、オペレーション、デジタルメッセージング、ロイヤリティ、プロモーション事業を執行する4,000名以上のグローバルなスペシャリストによって構成された事業部門を指します。
※4:当社が2021年2月発表の中期経営計画で示したマーケティング・テクノロジー、カスタマーエクスペリエンスマネジメント、コマース、システム・インテグレーション、トランスフォーメーション&グロース戦略などの事業で構成される高成長領域を指します。