生産性と品質の向上を目的に、効率的な「地下埋設物三次元モデル作成システム」の運用を開始

株式会社建設技術研究所（本社：東京都中央区、代表取締役社長：中村哲己）は、無電柱化や道路設計において課題となっている既設地下埋設物の再現の効率化と精度確保を実現するシステム（管理台帳から効率的に地下埋設物三次元モデルを作成するシステム）を開発し運用を開始しました。この技術は当社が保有するBIM/CIM技術を応用して開発したもので、本システムは、道路や埋設物などの管理者が設計・施工・維持管理などの広範な事業フェーズで活用可能となります。

１．既設埋設物の把握に関するこれまでの課題
無電柱化は、災害の防止等の観点から重要な施策として位置付けられ、より一層の推進が求められています。しかし、無電柱化の整備手法である電線地中化の設計では、既設の埋設物を正しく把握し図面に復元することやそれを占用企業者との調整に時間を要することが課題となっています。また、埋設物位置が図面や台帳などの情報と異なっていた場合、設計どおりに施工できないことによる設計変更等の手戻り、埋設物の損傷事故発生などの課題もあります。

２．地下埋設物三次元モデル化システムの概要
当社では、上記課題をふまえ、BIM/CIM技術の活用により「管理台帳から効率的に地下埋設物三次元モデルを作成するシステム」を構築しました。本システムは、道路専用CADへのアドオンソフトとして効率的に地下埋設物の3次元モデル化できるシステムのプロトタイプを開発したもので、これまでの手作業による手法に比べ、再現作業時間の削減による効率化および再現精度向上など品質面での効果を確認しています。

３．導入効果
本システムを設計現場に導入し運用を開始することによって、フロントローディングなどにおいて生産性向上が図られるとともに、設計業務の検討および成果作成などにおいてより質の高いサービスを提供することが可能となります。
【画像：https://kyodonewsprwire.jp/img/202209086167-O1-B90sRbEO】
 

４．今後の展開
今後は、本システムの機能性の向上および環境整備を進め、設計現場におけるより一層の生産性・精度向上、施工・管理など他の事業フェーズへの活用を検討していきます。