中国の重慶がサービス部門開放の包括的パイロットプログラム導入1年で成長配当獲得
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【重慶2022年5月23日新華社=共同通信JBN】5月半ば、重慶のComprehensive Pilot Program for Service Sector Opening(サービス部門開放の包括的パイロットプログラム)に関する第1回年次報告の記者会見が行われた。
重慶は中国西部にあり、住民4億人を抱える国内で最も有望な地域の1つである。重慶市商務委員会(Chongqing Municipal Commission of Commerce)の統計によると、外国貿易総額は2012年の532億米ドルから2021年は1200億ドルに増大して史上最高額を記録した。重慶は近年、FTZ(自由貿易地域)パイロットプロジェクト実施、サービス貿易の包括・革新的開発、サービス部門開放、国際消費中心都市が認可されている。
中国の省レベル5地域の1つ、中国中西部で唯一Comprehensive Pilot Program for Service Sector Openingに加えられた重慶は、内陸の近代的サービス産業開発パイロットゾーン構築に焦点を当て、トップ級の設計・システム統合を強化し、これに関するパイロット都市に認定されて以来、着実にサービス部門の開放を進めている。
1年間の革新的実践と改革探求を受けて、重慶は国務院が承認したOverall Planning for Chongqing's Service Sector Opening(重慶サービス部門開放の全体計画)の課題86項目のうち69項目(82%)を実施した。40項目以上の先駆的改革を探求、356項目の近代サービス産業プロジェクトを設定し、サービス産業の高品質開発、内陸開放の先導者としての重慶を推進した。
重慶は過去1年、科学技術、貿易と文化観光、教育、金融、医療、データ、法の支配、人材、投資促進、物流・通関など主要分野のサービス産業を拡充、開放した。
例えば科学技術分野では、研究者に科学技術的成果の所有権か長期使用権を与えるパイロットプロジェクトが実施された。金融部門では、QDLP(適格国内有限責任組合)パイロットプログラムが導入され、科学技術企業向けの国境を超えた資金調達と為替レートヘッジサービスが実現した。物流・通関分野で重慶は、航空各社を監理ユニットとして保税航空材料の税関監視モードを開発した。商業と文化観光の分野では、輸入品を展示、取引する革新的パイロットプロジェクトが実施された。
一連の機構改革のおかげで、多くの開放配当が徐々に現れてきた。重慶は現在、中国西部にある多数の新R&D機関の中で1位にランクされ、中国の水・陸・空輸送をカバーする唯一の全国物流ハブ都市になり、Western China Data Exchange Center(中国西部データ交換センター)を建設した。現在、重慶で初めての中国と外国の合弁非営利医療機関、China(Chongqing)-Singapore Cancer Hospitalが運営中。保税貿易展示センターのNew International Land-Sea Trade Corridor International Consumption Center、重慶初の中国・外国協同組合専門学校と中国・外国の共同運営校3校が開設された。
サービス産業開放はビジネス環境最適化の需要な推進役にもなっている。重慶は外国系企業の苦情処理メカニズムを最適化し、税関保証モードを革新、知的財産保護と訴訟メカニズムを精緻化した。また、外国人材向けファストトラックを確立し、国境を超えた金融ブロックチェーンサービス・プラットフォームの利用を拡大、オンライン外貨決済やサービス貿易決済事業、スマート税関申告制度など便利なサービスを開始した。これらの取り組みは全て、重慶のビジネス環境をより市場志向、グローバル志向で法律に基づくものにしている。
ソース:Chongqing Municipal Commission of Commerce