特急列車の指定席。女子大生だったEさんの隣には、中年の男性が乗り込んできた。 そして男はEさんの方に手を伸ばしてきて......。 茨城県在住の40代女性・Eさんの体験談。<Eさんからのおたより> 都内の大学に通っていた30年ほど前の話です。 その日は午後からの授業だったため、たまたま帰省していた実家から特急電車で直接学校に向かいました。 私の席は窓側の指定席で、通路側はあいていました。他の列も似たような状況で、途中の停車駅からだんだん乗客が増え、席が埋まっていきました。 何度払いのけても、つねっても... 私の隣には、50〜60代くらいの男性が座りました。平日の昼間だったので、他はスーツ姿のサラリーマン風の男性ばかりでしたが、その人は私服でした。 しばらく経つと、私のお尻のあたりで何かがモゾモゾ動きました。 その瞬間、全身の血の気が引きました。間違いなく痴漢です。その男が手を伸ばして触っていたのです。 隣から手が伸びてきて...(画像はphotoAC) 何度払いのけても、つねっても、やめてくれません。逃げようにも通路側を塞がれているので逃げられません。 当時は若かったので、恥ずかしさと怖さで大声を出して助けを求めることもできず、小さな声で何度も、やめてくださいと繰り返すことしかできませんでした。 そのうち周囲の数人が異変に気づいたようでしたが、面倒な事には関わりたくないのか、誰も見て見ぬふり。 まだ目的地には遠いし、車掌さんも通りませんでした。 前の方の席の男性が... 絶望していたとき、前の方の席にいた男性が立ち上がり、つかつかと歩いてきました。そして、「君、席代わってあげるから行きなさい」と言ってくれたのです。 なんとか立ち上がり、逃げるようにその人の席へ移動したのですが、恐怖のあまりその後どうなったのか後ろを見ることもできず、終点の駅に着いた途端走って降りてしまい、お礼を言えたかどうかすら憶えていません。 席を交換してもらい...(画像はphotoAC) あの時私を助けてくれた方に、今更ですが心からお礼を申し上げたいです。 周りの人たちが見て見ぬふりをする中で、その紳士的な振る舞いにどんなに助けられたことか。 本当に感謝しています。 名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」、あるいは「どんなもんだい!」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。 Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」「親切自慢エピソード」「親切目撃談」などを募集している。 読者投稿フォームもしくは公式X(@jtown_net)のダイレクトメッセージ、メール(toko@j-town.net)から、具体的な内容(どんな風に親切にしてもらったのか、どんなことで助かったのか、どんなことをしてしまい謝りたいのかなど、500文字程度~)、体験の時期・場所、あなたの住んでいる都道府県、年齢(20代、30代など大まかで結構です)、性別を明記してお送りください。秘密は厳守いたします。 読者投稿フォームから送る 公式XのDMで送る メールで送る ※本コラムではプライバシー配慮などのために体験談中の場所や固有名詞等の情報を変更している場合がありますので、あらかじめご了承ください