現代日本でも買えるんだ...! ファンタジー世界の〝荒くれ者の必需品〟に12万人感動
薄暗い酒場の中、強面の男がテーブルの上に無造作に放った革袋には、大量の金貨が入っていた――。
中世ヨーロッパ風のファンタジーで、そんなシーンを見たことがあるという人もいるだろう。
そんな「あるある」な一幕を実際に再現できそうなグッズが、X上で注目を集めている。

2025年4月1日、Xユーザーのキニー・コーヴェル(@kinee_tapioka)さんが投稿したのは、棚に並べられたいくつかの茶色い革袋。ボタンやチャックではなく紐で口を縛るシンプルなタイプだ。
隣に置かれた値札によると、商品名は「金貨袋(鹿革製)」。そして、その下にはこう説明書きがされている。
「冒険者が腰につけていたり、荒くれ者がぶっきらぼうに投げつけるアレ。」
わかる! ファンタジーな世界観の作品ではたしかにみんなこういう袋持ってるし、ちょっと憧れてたやつだコレ!
Jタウンネット記者は3日、この金貨袋について、キニーさんに話を聞いた。
「ファンタジー魂が暴れ出した」
キニーさんが「荒くれ者が投げつけるアレ」を発見したのは3月29日、友人と京都文化博物館の絵画展を見に行った時のこと。
28~30日に同館の別館ホール・三条ウッドデッキで開催されていた、アート作家・職人による作品の展示販売イベント「KYOTO国際アーティストBANK」で偶然見つけたものだという。
「もう一瞬で自分の中のファンタジー魂が暴れ出しまして、脳内ではこれを持った冒険者や荒くれ者の想像が膨らんでおりました。
その日は友人と行動していたのと絵画の展示時間があったため、後日買いに来ようと写真を撮って記録に呟いたところ、同じ好みの方々からの反響が沢山あってとても嬉しかったです」(キニーさん)

「金貨袋」を手掛けたのは、「Pitoro」という屋号で革製品を販売している六ペンス(@Pitoroleather)さん。
記者は4日、六ペンスさんにも話を聞いた。
コスプレにもピッタリ
六ペンスさんは、個人事業主の革職人。京都を拠点に、「人生の名脇役を目指して」をテーマに、オンラインショップやイベント、個別対応によるオーダーメイドなどで作品を販売している。
注目を集めた「金貨袋」もその一つだ。
「『RPGやファンタジーの冒険者が腰につけているあの袋は実際どの程度の大きさなのだろう?』という素朴な疑問から生まれました」(六ペンスさん)

本体と革紐には、どちらも手触りの良い鹿革を使用。ワンポイントアクセントとして、紐には真鍮削り出しのビーズも取り付けてある。
また、長く使う上で避けられない糸切れをすぐ直せるよう、1つ1つ手縫いで制作しているというこだわりの品だ。
「スチームパンクやファンタジー系のコスプレイヤーさんが実際に装備した時、物として説得力があるように、と考えて作りました。
その他、ロマンを愛する方にもぜひ手に取って頂きたいと考えています。使い方に制約はありませんので、皆さん思い思いに楽しんでいただければ幸いです」(六ペンスさん)

身に付ければ一気にファンタジーの世界に入り込めそうな「金貨袋」に、X上では12万件以上のいいね(8日夕時点)のほか、こんな声が寄せられている。
「異世界ものでよく見るやつだ」
「『これで足りると思うんだが』ってカウンターに置かれるやつだ」
「酒場のテーブルにドサッと置いて『依頼がある』って言いたい」
「金貨チョコいっぱい詰め込んで机の上に放り投げたい」
こうした反響に対し、六ペンスさんは「正直とても驚いています」と感想を述べつつ、
「製作販売などすべての業務を一人で行っており、金貨袋以外のオーダー品製作業務もあるので中々数をお出しするのが難しい現状ですが、今後も製作、販売は継続していきますのでお待ち頂けると幸いです」
とコメントしている。
「金貨袋(鹿革製)」はイベントでの店頭販売かオンラインショップで、いずれも先着順で購入可能。価格は6800円(税込)。
固定外れてどっか行ったので改めて金貨袋の販売ページ置いておきますhttps://t.co/2LSe6ifKVF
— Pitoro(六ペンス) (@Pitoroleather) April 2, 2025
荒くれ者がぶっきらぼうに投げつけるアレ pic.twitter.com/bkBKIc90j5
— キニー・コーヴェル (@kinee_tapioka) April 1, 2025