玄関チャイムが鳴ったけどインターホンのカメラは無人→確認のため外に出ると... 見知らぬ小学生との「交流」描いた漫画が話題に
インターホンが鳴ったので外に出ると、見知らぬ小学生が立っていた。
何かあったのか尋ねると、不安そうにあることをお願いされて......。
そんな実体験を描いたマンガが、X上で反響を呼んでいる。
作者は香川県在住のイラストレーター・さざなみ(@3MshXcteuuT241U)さん。
2024年4月28日にXに投稿した作品は、昨年4月末、さざなみさん宅でインターホンが鳴ったところから始まる。
長女が帰る時間には早く、モニターからも玄関に人は見えない。
いたずらかと思いながらさざなみさんがドアを開けると、そこにいたのはピカピカのランドセルを背負った女の子。この春小学生になったばかりのようだ。
「どうしたの? 何か困ってる?」
見知らぬ家を訪ねてきた女の子に、さざなみさんがそう声をかけると......
「ひとりであるくのこわいから...」
1人で歩くのが怖いから、一緒に歩いてほしい――。
突然のお願いだったが、さざなみさんは快く引き受け、一緒に歩くことにした。
しかし、そんなことを頼むなんて、何か怖いことでもあったのだろうか。さざなみさんが女の子に問いかけた。
しかし、女の子は首を横に振り、それでもさざなみさんの指をぎゅっと握る。
その様子を見て、さざなみさんは気付いたという。
「...そうか」
「ひとりで歩くこと それ自体が怖いことなんだよね」
小学1年生になったばかりというと、まだ6歳か7歳。1人で歩くのは心細いのだろう。
さざなみさんは女の子の家が見えてくるまで一緒に歩き、家に入るまで見守ったという。
そんな時間が心強かったのか、女の子はそれからも何度かピンポンを鳴らし、「いっしょにあるいてください」とお願いしてきたことがあったそうだ。
女の子がさざなみさんを頼ったのはきっと、通学中に挨拶をかわす彼女のことを、信頼できる大人だと感じていたからなのだろう。
月日が流れ、あの女の子は小学2年生に。一人で歩くことにも慣れたのか、ピンポンを鳴らすことはなくなったという。
それでも、1年生の時に生まれた温かな交流は続いている。今でも会うとニッコリ笑顔で挨拶してくれるそうだ。
さざなみさんはこの女の子との出来事について、リプライツリーで次のように述べている。
「勇気を出して頼ってくれた子には、事の大小によらず全力で応えなくてはと思ってる。
いつか本当にもっと困ったときにも迷わずピンポン押してほしい」
「地域ぐるみの子育て」といった言葉を改めて思い起こさせる作品には、ユーザーから8万3000件を超えるいいね(1日夜時点)のほか、
「これが『大人』なんだと思う」
「朝いつも挨拶してる、顔を知ってる人だから、ピンポン鳴らして頼れたんだろうね。普段から地域の人と子供が顔合わせる機会があるの大事なんだなって」
「子どもたちをみんなで見守れる街や地域がほんとは理想なんだろうな。素直に子どもが大人に助けを求められる社会にしたい」
「新一年生の子を持つ母としては泣けてしまう ありがたいなぁ」
といった声が寄せられている。