Q.大手町駅から東京駅って歩いて行けますか? →「できる!」と即答する前にこちらの写真をご覧ください
もしあなたが大手町駅にいたとして、「東京駅まで歩いていけますか?」と尋ねられたら、どう答えるだろうか?
「このまま地下道を進めば、わりとすぐですよ」と答えるかな? 多少迷ったとしても、まあ10分か20分で、東京駅までたどり着けるはずだ。
しかし、もしかしたらひっかけ問題かもしれない。即答する前に、前提を確かめる必要がある。
たとえば、質問者が思い描いている「大手町駅」が、Xユーザーの「しろはんど」(@shirohand_tyhs)さんが2024年1月11日にポストした、この「大手町駅」だったら?
「大手町駅から東京駅って歩いて行けますか?」。そんな質問と共に投稿された写真には、多くのユーザーから回答が寄せられている。曰く――
「理論的には可能です」
「途中泳ぐかもしれませんが、行けます。 頑張ってください」
「取り急ぎ、海パンをご用意ください」
「江戸時代までは歩いて行ってたので大丈夫です」
「ラフォーレ原宿松山があった場所には歩いて行けます」
どういうことか? 看板の下の赤いラインに「IYOTETSU」という文字が見える。IYOTETSU、つまり、伊予鉄道である。
どうやら、ここは四国、愛媛・松山。伊予鉄道高浜線の大手町駅のようだ。
松山にも大手町駅があったのか......。しろはんどさんのポストには、4000件を超える「いいね」(1月24日時点)が寄せられるなど、話題となった。「地下で繋がってますよ~」「地下通路を通っていくのだ」「はい よく乗り換えてます」と、うっかり早とちりした人もいたようだ。
「伊予鉄の街」を実感!
YouTubeで鉄道系動画を公開している投稿者・しろはんどさんは1月11日、「徳島から松山まで、高速バスとJR特急乗り継ぎどちらの方が速いのか」という検証動画を撮影するために、松山市を訪れていた。
その日の16時頃、JR松山駅から伊予鉄松山市駅まで徒歩で移動するときに、大手町駅を撮影したという。「ここから東京駅は遠いなと感じました(笑)」と当時を振り返る。
X(ツイッター)での反響について、しろはんどさんはこう語った。
「『泳げばいける』というコメントが多い中、しまなみ海道経由なら歩いて行けるというコメントが参考になりました。瀬戸大橋や明石海峡大橋は車を使わないと渡る事ができないんですが、しまなみ海道だけは自転車でも渡る事ができるため、あくまで物理的にはという話にはなりますが、松山の大手町駅から東京駅まで一応歩いて行く事もできるようです」
愛媛の大手町駅は、伊予鉄道高浜線の鉄道線と、伊予鉄道大手町線の路面電車の軌道線が道路上で直角に交差する希少なスポット。松山市公式観光WEBサイトによると、鉄道と路面電車が垂直交差するのは、全国でもここだけだという。
そんな大手町がある松山を訪れた時の印象を、しろはんどさんは次のように語った。
「松山城を、明治期から存在する伊予鉄の市内線が囲んでおり、松山市の中心もJRではなく伊予鉄側の位置している事から、『伊予鉄の街』であるなと感じました。
お城に関しても、ロープウェイを使って現存天守にアクセスする点が非常に面白かったです」(しろはんどさん)
ちなみに「大手町」という地名は、旧城下町に結構ある。大手町駅も、松山城のすぐ近くだ。
2024年3月5日19時00分編集部追記:記事初出時、本文中で「大手町駅」が「大手前駅」と記載されている箇所があったため修正しました。