「生きた化石」を釣り上げた!? 深海魚ハンターが相模湾で出会った「夢にまで見た魚」とは
3歳で釣りをはじめ、これまでに405種類の魚を釣ってきた――そんな「深海魚ハンター」が、夢にまで見た魚がいた。
去る2023年5月15日、ハンターはその魚を釣り上げたという。一体、どんな魚かというと......。
これはヤバイ
夢にまで見た念願の『ギンザメ』釣っちゃいました
そう呟きながらを巨大な目を持つ魚とのツーショット写真を投稿したのは、西野勇馬(@nanukazame1)さん。「深海魚ハンター」として、深海魚の重量の世界記録や日本記録に挑戦する傍ら、希少種や新種も目標に掲げ、深海調査を行っている。
そんな人物が「夢にまで見た」と語る「ギンザメ」とは、どれほどレアな魚なのだろう。
Jタウンネット記者は17日、西野さんに話を聞いた。
「古代魚」「生きた化石」と表現されることも
「ギンザメ」は緑色の目に黒いヒレを持つ、銀色の体の深海魚。名前に「サメ」が入ってはいるが、多くの人が「サメ」と聞いて思い浮かべるホオジロザメやシュモクザメ、ジンベエザメなどの仲間ではない。
「稀に捕獲した情報はありますが、狙って釣ったりできる深海魚ではありません。単体でいるため、その日その時、どこにいるかは不明。また、古代魚や生きた化石と表現されることもある貴重な深海魚です」(西野さん)
西野さんはこの魚を釣り上げることを、数年前から狙っていた。一緒に深海調査を行っていた友人が目の前でギンザメを釣ったことがあり、それ以来「自分もいつかは...」と思っていたそうだ。そして15日、神奈川県相模湾の水深200メートル地点でそれを実現したという。
ギンザメが浮上した時は針がのまれてないかヒヤヒヤしながら、船に引き寄せたという西野さん。
「ギンザメは貝や甲殻類なども噛み砕くような強靭な歯をしているため、針をのまれてしまうと切れる可能性が高まります。 船に上がった後は安堵感と共に感動と嬉しさが込み上げてきました。 そして、何より美しかったです」
釣り上げたギンザメは、釣魚の日本記録などを管理するNPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)の日本記録審査員でもある西野さんの父・敬さんが自身のyoutubeに投稿している魚の解説動画の資料として観察、撮影した後は食用に処理。鍋などにして食べる予定だという。
なお、西野さんが釣ったギンザメは全長70センチ、体重1.8キロ。国際ルールに則って釣り上げたものであるため、現在ジャパンゲームフィッシュ協会や国際ゲームフィッシュ協会に重量の日本記録、世界記録として申請することも予定している。