おっくうな家事が楽しくなる...かも? 「謎のイキモノ」感がハンパない「歩く洗濯カゴ」と一緒に暮らしたい人続出
「洗濯カゴが歩くようになった」
そんなコメントと共に投稿された動画が、ツイッター上で注目を集めている。
洗濯カゴが歩くとは、いったいどういうことなのか。言葉だけでは伝わらないと思うので実際の様子をご覧いただきたい。
こちらは、ITエンジニアのlanius(@lanius)さんが2023年3月18日に投稿した動画。
「laundry」と書かれたグレーのバックに、カニ、あるいはクモのようなメカメカしい脚が付いている。
どうやら、この脚によって「洗濯カゴが歩くようになった」ようだが......見た目のクセがかなり強い。
しかし人の後ろをよちよち(カサカサ?)とついてきたり、洗濯物が入り終わるのをぴょこぴょこと待っていたりする様子は何だか愛くるしく、だんだんと「そういうイキモノ」に見えてくるから不思議だ。
シュールでかつSFチックな絵面に、ツイッター上ではこんな声が寄せられている。
「素晴らしいカニだ! いやカゴだ!」
「遊星からの物体X風味で好き」
「一見こわいかと思ったけど、歩くスピードと待ってるときの動きの制御でかわいくなる」
「一緒に暮らしたい」
それにしてもこの「カゴ」、どんな経緯で誕生したのだろう?
Jタウンネット記者は20日、「脚付き洗濯カゴ」についてlaniusさんに話を聞いた。
「家事を楽しくしてくれるパートナーとして」
laniusさんは、普段から生活の中で「本来動かないものが動くことによって便利になるシーンはないだろうか」と考えており、これまでにも「脚付き」のグッズを開発してきた。話題の「洗濯カゴ」もその一つだ。今回、洗濯カゴに着目した理由をlaniusさんは以下のように語る。
「もし普段動かない洗濯カゴが動いたら、洗濯場とリビングを往復することになりがちな洗濯物の持ち運びが楽になるだけでなく、独りでやると退屈な家事を楽しくしてくれるパートナーとして生活を豊かにしてくれるのではないか、と思いついたからです」(laniusさん)
市販の洗濯カゴにロボットの部品を組み合わせて作ったとのことで、制作期間は2日間。
本体との接続部品や脚の構造部分などのパーツはコンピューターでデザインして3Dプリントしたもので、それらを市販のモーターと組み合わせて使っているそう。小型のコンピューターがすべての脚と繋がっていて、カゴの動きを指示するという仕組みだ。
主な使い方は、洗い終わった洗濯物を物干し場に持っていったり、乾燥をかけた後の衣類を畳むためにリビングに持っていったりするときに、量の多い衣類を一緒に運んでもらう、といったことを想定している。また、laniusさんは
「洗濯前に部屋に散乱した衣類を集めて回るのにも使えるかもしれない」
ともしていた。
そんな脚付き洗濯カゴ、存在自体は可愛らしくユーモラスだけれど、実際に「パートナー」としても活躍できているのだろうか。
使用してみての感想をlaniusさんに尋ねると
「まだ実験中ではありますが、楽しく洗濯物を運べています。衣類は意外に重量があるので、耐荷重の問題で脚が耐えられないこともあるのですが、人とうまく分担することで解決できています」
とのこと。まだまだ不慣れな部分もあるようだが、人間と洗濯カゴ、互いに協力しあって上手く家事をこなせているようだ。
洗濯カゴだけではなく、家の中のいろんなものに脚が生えて一緒に家事が出来たら......毎日がちょっと楽しくなる、かもしれない。