「父のガラケーの中に見つけた、100件以上の『謎のメール』。興味本位で開いたら、書かれてたのは...」(長崎県・20代女性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Sさん(長崎県・20代女性)
昨年男の子を出産したSさんは、自分の父親に写真を送ってあげようと思った。
送り先のメールアドレスを調べるため、父のガラケーを開く。すると、ボックスの中に思いもよらぬメールが100件以上保存されていて......。
<Sさんの体験談>
つい最近まで、本当に実家が嫌いでした。
そう思い始めたのは18歳の頃。高校を卒業しても門限は22時で、過ぎれば玄関に親が仁王立ちしていることもありました。
そんなのが嫌で、頻繁に夜遊びをしては、鍵を開けておいた勝手口から家に入っていたものです。
父の携帯を見ていたら...
そんな私も29歳。昨年男の子が生まれ、今は育児中です。
孫の写真を父に送ってあげようと思いましたが、メールアドレスを知りません。
かつて父親からの連絡が嫌で、メルアドの変更を教えず、そのままメールをしていなかったからです。
そこでアドレスを探すため、古風な父がまだ現役で使っているガラケーを開きました。すると、未送信ボックスに「158件」と表示されているのです。
「なにこれー」って感覚で開けてみると、私へのメールがたくさん入っていました。
「今から雨が降るから車の運転気をつけて」
「ご飯つくったからレンジにいれとるけん」
「卒業おめでとう。これからは社会人やな」
なんか、それ見て泣きました。
子供が出来て、母になって、初めて理解できたこと
不器用ながらに頑張って、私のこと思ってメール送ってたんだな、って。
「私がお父さんのことをうざいって思ってたとき、お父さんは私を心配してたんだな」って子供が生まれて、やっとわかりました。
旦那は、うちの父のことが好きで、よくお酒を買って持って行っています。
その時に、私が小さいときの話を聞いたらしくて「お父さんみたいな親父になりたい」と言っていました。
父はどんな時も仕事で、お母さんに頼ってばっかりだと思ってました。 でもそうじゃなかったんだって、自分が母親になって初めて知りました。
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