「地下鉄を降りてエスカレーターを上がる私。背後の女性に『外しますね』とズボンの後ろを引っ張られ...」(北海道・50代男性)
シリーズ読者投稿~あの時、あなたに出会えなければ~ 投稿者:Kさん(北海道・50代男性)
その日、Kさんは地下鉄駅のエスカレーターに乗っていた。
すると、すぐ後ろに立っていた女性が、ズボンの後ろのほうを引っ張ってきて......。
<Kさんの体験談>
今から20年前の夏、東京の市ヶ谷駅で地下鉄を降りてエスカレーターで上がっていました。
すると、後ろにいた女性にいきなり声をかけられたんです。
「外しますね」
「外しますね」
彼女はそんなようなことを言うと、私のズボンの後ろの方を引っ張り始めました。私は、彼女のアクセサリーか何かが自分の衣服に引っ掛かったのかなと思っていました。
エスカレーターが上につく頃、その引っ掛かりが取れたようです。彼女は、こう言いました。
「これ、ついてました」
そして手渡されたのは、クリーニングのタグ。私のズボンはクリーニングに出したばっかりのもので、タグを外すのを忘れていたのです。
私はてっきり相手が原因での事と思っていたので、予想もしていなかった状況に驚くと同時に、恥ずかしく思いました。しかし、我に返ってお礼を言おうと思った時には、その方の姿はもう雑踏に紛れて見えなくなってしまいました。
後から考えると、「他人のズボンに付いているクリーニングのタグを取ってあげるなんて、結構勇気のいる事だろうなぁ』と思うとともに、その勇気ある行動に感謝です。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)