駅から持ってきた...んじゃないの!? 本物ソックリすぎる「駅の電光掲示板」自作した猛者現る
駅にある「アレ」を自宅で作ってしまった猛者が現れ、ツイッター上で注目を集めている。
一体何を生み出したのかというと......。
電光掲示板(発車標)である。
時刻や電車案内の文言、書体や色使い......それだけでも驚きの再現度だが、LEDパネルによる発色までソックリで、もう本物にしか見えない。
これは2022年8月17日、ツイッターユーザーのあせら(@pumpkinism113)さんが投稿した写真。
あまりのクオリティの高さから、ツイッター上では22日時点で1000件以上のリツイート、9000を超えるいいねを集めているほか、
「本物を盗んできたんじゃないのかというそのくらいの出来じゃん... スゴッ」
「喉から手が出るほど欲しいとはこのことである」
「玄関とかにつけてほしい」
「本物とすり替えてもバレなさそう()」
など驚嘆するユーザーが続出している。
ホントに、駅から持ってきちゃったわけじゃないんだよね......? Jタウンネット記者は19日、あせらさんに話を聞いた。
10年越しの思いを実現
あせらさんは横浜在住で、鉄道模型やプログラミングが趣味。10年以上前から自宅に駅の電光掲示板(発車標)が欲しいと思っていた。
長きにわたり作業時間や費用などの面で実現できなかったが、情報を集めて2年前から段階的に制作を開始したという。
モデルはあせらさんが以前よく利用していたJR東海道本線の藤沢駅の電光掲示板。「らしさ」を構成するために、藤沢駅のものだけでなく、他の駅の掲示板も参考にした。
「上部に書かれている『東海道線』などの書体は実物で使われているのと同じものを入手し、写真を参考にほぼ同じレイアウトに仕上げました。また、発車標は下から見やすいように少し角度が付いているのですが、こちらは横浜駅など手が届く高さに発車標がある駅に出向き、角度を大まかに測ったりしました」(あせらさん)
制作にあたって、まず着手したのは3DCADを使用して外装の設計図作りだった。初めて使うツールだったこともあり、当初は操作方法や強度不足に悩まされたという。
それをもとに木材・アクリル板などを使って実際に形成し、木材部分をカラースプレーで塗装。その後、カッティングシートで作成した文字を貼り付ける。
「電光」部分にはRaspberry Pi(超小型コンピュータ)とLEDパネルを使用。2017年には既にプロトタイプが完成しており、プログラムを自作することで実物と同様の表示が行えるようになっていたそうだ。
話題の写真は8月17日の夜に撮影したもので、掲示板はこれまでに作ったパーツを仮組みした状態。各部品を接着剤やネジで固定して完成だという。
圧倒的な再現度で人々を驚かせたあせらさんの電光掲示板には、10年越しに完成にこぎつけたあせらさんの想いやこだわりが一杯に詰まっていた。