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日本一渡りづらいかも... 「イタコの口寄せ」で有名な霊場近くに存在する「賽の河原踏切」が話題に

松葉 純一

松葉 純一

2022.07.18 17:00
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2022年7月6日、あるツイッターユーザーが投稿した写真が、話題となっている。それはこんな写真だ。

「津軽あむ」(@kCDR0sMOoEiPNm5)さんのツイートより
「津軽あむ」(@kCDR0sMOoEiPNm5)さんのツイートより

踏切の標識のようだが、そこには「賽の河原道踏切」と書かれている。ツイートには「渡りづらい」というコメントも添えられている。

「賽の河原」とは、冥土に至る途中にあると信じられている河原のことだ。中世以降、とくに江戸時代に人々の間に広まっていった俗信だと考えられている。

亡くなった子供が石を積んで塔を作ろうとすると、地獄の鬼が壊してしまう。それを繰り返していると、地蔵菩薩が現れてその子を抱き上げて救う......という物語がある。あの世とこの世をつなぐとも言える場所だ。

そんな「賽の河原」の名に冠した踏切。ツイッターユーザーの津軽あむ(@kCDR0sMOoEiPNm5)さんがこの写真を添えて投稿したツイートには、1万件を超える「いいね」が集まるなど注目を集め、こんな声も寄せられている。

「渡ったら戻れなさそう」
「戻ってこれるの」
「石が積んであったりして」
「なんか精神的に不安定だと渡っちゃいそう」
「向こう岸でお婆ちゃんが手招きしてます」

踏切だから、渡らないわけにはいかない。でもなんとなく......「渡りづらい」。恐る恐る車を発進する人が多いのだろうか。線路上でもたもたしていると、かえって事故のモトだ。

この物騒な名前の踏切は、いったいどこにあるのだろうか? Jタウンネット記者は、津軽あむさんに詳しい話を聞くことにした。

近くの「川倉賽の河原地蔵尊」に残る謎の光飛来伝説

津軽あむさんによると、この踏切があるのは青森県北西部・五所川原市。津軽鉄道金木駅と芦野公園駅の間だという。

「太宰治記念館『斜陽館』から車で3分ほどの場所にあります。
踏切の先の温泉に行く際に目についたので撮影しました。初めて通ったわけではないですが、今まで気付きませんでした」(津軽あむさん)

踏切の近くには「川倉賽の河原地蔵尊」という霊場があるが、「特に怖い雰囲気とかはないです」。車も通るし、犬の散歩をしている人もいたという。

その「川倉賽の河原地蔵尊」については、五所川原市のウェブサイトで次のように紹介されていた。

「川倉賽の河原地蔵は、芦野公園北東部の小高い丘にあり風光明媚な景勝地にあり、下北半島の恐山と同様にイタコの霊媒が有名で、地蔵堂内とそのまわりには大小約2000体のお地蔵様がまつられています。
言い伝えでは、数千年前、この地方の天空に不思議な御燈明が飛来した時、その光に照らされた場所から発見された地蔵尊を安置したのが始めといわれています。
旧暦6月22日から24日までの例大祭には県内外から多くの参詣客で賑わい、哀調を帯びたイタコの"口寄せ"に聞き入り涙を流す人々の光景が見受けられます」(五所川原市公式ウェブサイトの観光情報より)

どうやらこの地は、イタコがあの世とこの世をつなぐ場所であるだけでなく、「不思議な御燈明」飛来の伝説も残っているという、不思議な場所のようだ。

まだあの世に行くつもりはないのだが、「賽の河原道踏切」は渡ってみたいかもしれない。Jタウンネット記者は例大祭を見てみたいと思った。

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