なぜ春の空は霞むの? 気象予報士の解説は...
[かんさい情報ネットten.―読売テレビ]2022年3月7日放送の「蓬莱さんの天気予報」のコーナーでは、春特有の「春霞(はるがすみ)」について解説していました。
春の季語に「春霞」「朧月(おぼろづき)」があるように、なぜ春は空が霞むのでしょうか。
気象予報士蓬莱大介さんによると、その原因として4つ考えられるそうです。
(1)「気温が上がり、空気中の水蒸気が多くなるから」
(2)「砂ぼこりや花粉が舞いやすいから」
(3)「偏西風に乗って黄砂やPM2.5が飛来するから」
(4)「下降流がチリやほこりを閉じ込めるから」
空が霞む原因には気圧配置が大いに関係しているそうです。どういうことかと言うと、春は移動性の高気圧が進んできます。
高気圧で晴れるとまず地面を温め、そして地面からの上昇気流でチリやほこりが大気中に舞いやすくなります。
地上から上へ行くほど気温は低くなります。高気圧にある気温の低い下降気流によって、地上の高さ2000メートル位に温度変化による空気の層(逆転層)ができ、見えないガラスのフタのようになります。
つまり、下降気流と上昇気流の間にある逆転層にチリやほこりが閉じ込められることにより、太陽光を白く散乱させ空は霞みやすくなるとのことです。
チリやほこりだけでなく、花粉や黄砂などが多いとさらに空が霞みやすいのですね。風情のある言葉ですが、理由がわかるとなんだか複雑です。
(ライター:まみ)