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白い鳩が「静岡」から「争」を取り除く...新聞題字を使ったメッセージ広告に注目 込めた思いを聞いた

大山 雄也

大山 雄也

2022.03.24 20:00
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メッセージ広告に込められた思いとは?

今回のメッセージ広告に込められた思いはどういうものなのか。3月23日、Jタウンネット記者は、静岡新聞社のコーポレートマネジメント局経営企画部の担当者に取材を行い、以下のような回答があった。

――メッセージ広告に込めた思い。何を伝えたかったのか。

「ウクライナへの軍事侵攻が始まり、普通の生活が突如奪われる様を目の当たりにして、普通は尊いものだと改めて感じました。今回のメッセージ広告には、皆で『普通』『平和』について考える機会を作りたいという思いを込めています。
また、弊社の社是=存在理由(ミッション)は『不偏不党=真実の報道と公正な主張をもって静岡県民の福祉に貢献し、併せて国家社会の発展に寄与する』ことです。福祉は英語で表現するとWelfare。よりよく生きるという意味です。
そのためには、平和であることは大前提になります。同時に、いろいろな考え方の人がいることも前提と捉えています。人によってさまざまな受け止め方ができる、この広告について誰かと話をすることで相互理解を深められるような広告を目指しました」(静岡新聞社のコーポレートマネジメント局経営企画部の担当者=以下同)

――広告のデザインができた経緯は何か。

「静岡の『静』から『争』を取り除くと平和が訪れるというフレームは以前から考えていました。今こそこのメッセージを発信すべきタイミングではないかと思い、今回実現させるに至りました。
新聞題字は弊社にとって神聖なもので、これまで本紙の題字以外で使用することは原則禁じていました。今回は、『普通』『平和』について、皆さんとともに考えるきっかけを提供したかったことから、静岡新聞社としては新聞題字を使うことによってよりインパクトを与えられるのではないかと判断しました」

――このメッセージをどう受け止めれば良いのか。また、どう伝わってほしいか。

「広告のメッセージは自由に受け止めてほしいと思っています。ウクライナ情勢のことだと受け止める人もいるだろうし、そうでない人もいるでしょう。それぞれの感性で受け止めてほしいです。
新型コロナにしても、感染拡大前を『普通』と捉えれば、マスクのない生活や会いたい人に直接会えるということは奇跡だったと感じられます。
何より、この広告をもとに会話が始まって相互理解が深まったり、本当は尊いものだった『普通』が1人1人の思いと行動によって維持されていたことに思いを馳せ、自分を見つめ直し、行動することにつながったりすればと願っています」

新聞題字を使ったメッセージ広告。そこには、静岡新聞の並々ならぬ情熱が込められていたようだ。

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