「片手にベビーカー、もう片手に幼い息子。必死でバスに乗ろうとする私に、腰の曲がったおばあさんが...」(福岡県・30代女性)
「このバス乗るんでしょ、持つよ」
彼女の言葉はとても嬉しかったのですが、その時はそれどころではなく、かろうじて「ありがとうございます」とお礼を言うのが精いっぱいでした。
しかし、そのお婆さんは続けて
「このバス乗るんでしょ、持つよ」
と言って、ベビーカーをひょいっと持ってバスの中まで運んで下さったのです。
彼女は腰も曲がっている上に小柄だったし、普段ならば私の方が「荷物を持ちますよ」と声をかけたくなるような方だったのですが、さも当然と言わんばかりにスッと手を差し伸べて下さいました。あの時は本当にありがとうございました。
夫の転勤ですぐにそこから引っ越してしまったので、あれから一度もお会いできていません。当時かなりご高齢のように見えましたが、まだお元気でしょうか。
あなたにあの時助けて頂いた分、次は私が誰かのお手伝いをして、まわりまわって貴女に返せたらいいなと思って、お役に立てそうな時は率先して声をかけるようにしています。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな、あの時自分を助けてくれた・親切にしてくれた人に伝えたい「ありがとう」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆様の「『ありがとう』と伝えたいエピソード」を募集している。
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