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ポチ袋の「ポチ」って、結局なんなの? 

大久保 歩

大久保 歩

2022.01.01 06:00

子供のころ、お正月にいちばん楽しみだったものは何だろう。

多くの人にとっては、お年玉に違いない。親戚がたくさんいる人は、いろんなポチ袋に入ったお年玉をもらっていたのでは?

――ところで、あの「ポチ」とはいったいどういう意味なのだろう。

犬の名前......は、関係なさそうだ。「プチ」や「ミニ」のような、「小さい」という意味だろうか。

ポチ袋の語源は?(画像はイメージ)

とりあえずググってみると、インターネットコンテンツの企画制作等を行う会社「ルックバイス」(宮城県仙台市)が運営するサイト「語源由来辞典」がヒットした。

「ポチ袋/ぽち袋/ぽちぶくろ」の項目には、次のような説明がある。

ポチ袋の「ポチ」は、関西の方言で芸妓や茶屋女などに与える祝儀のことであった。
祝儀を「ポチ」と呼び始めた由来は定かではないが、非常に少ないことを「これっぽっち」というように、「ポチ」には「小さな点」や「ほんの僅か」という意味がある。
祝儀を渡す相手が芸妓や茶屋女などであったことから、少額の祝儀と考えられ、「ほんの僅かな金額」という意味で「ポチ」と呼ばれたのであろう。
漢字で「点袋」と書いて「ポチ袋」と読まれることからも、「わずか」の意味からと考えられる。
その他、ポチ袋の「ポチ」の語源には、フランス語の「プチ」や、小物を入れる小さな袋の「ポーチ」からとする説もあるが、時代的に考えて不自然である。
(出典:「語源由来辞典」)

ようやく見つけた語源は

「ポチ」の語源は諸説あるものの、「関西の方言で芸妓や茶屋女などに与える祝儀のこと」というのが有力らしい。

しかし、文面には推測が多く、出典も見つからない。「ポチ」が関西の方言という説に、がぜん興味がわいてきたJタウンネット記者は、図書館で調べることにした。

「ポチ」って何なんだ(画像はイメージ)

この問題は難問で、近所の図書館では歯が立たない。そこで、最後の砦である国立国会図書館へ行ってみることにした。

「ポチ袋」の語源を探しているとレファレンスカウンターにいたお2人の司書に伝えると、広大な本の海から目当ての1冊を見つけ出す作業を真摯に手伝ってくれた(ありがとうございます!)。

そしてようやく見つけたのが、「上方ことば語源辞典」(東京堂出版)。上方(江戸時代、江戸に対して京大阪をこう呼んだ)のことばを収録した辞典だ。

これの216ページに、次のような項目がある。

ポチ
祝儀。心づけ。チップ。「髪結いさんにポチ渡しといてんか」。
【語源】「ほんのポッチリ」の意味からで、花街のことばからか。フランス語のプチpetit(小さい)からというのは民間語源説。祝儀袋はポチブクロという。

出典:「上方ことば語源事典」(東京堂出版)

ポチ袋の「ポチ」とは、「チップ」などを指す上方の方言だったのだ。「ほんのポッチリ」の意味から来ているようである。前述の「語源由来辞典」の説明ともおおむね一致する。

「ポチ」は上方ことばという説が濃厚(画像はイメージ)

もし、お正月に子供たちへお年玉をあげる機会があったら、「ポチ袋の語源クイズ」を出してみると盛り上がるかもしれない。もっとも、もらう金額は「ポチ」でないほうが喜ぶだろうが。

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